農大でビジネスを学ぶ(経営管理)
(国際バイオビジネス学科経営管理研究室)

キャリアデザイン・プレゼン実践講座(2)

7月13日(月)に、(一社)アルバ・エデュ代表理事の竹内明日香先生をお招きしたセミナーをオンラインで開催しました。

7月6日に学科3〜4年生を対象にスタートアップ講座を行いましたが、今週からは内山ゼミ3年生12名を対象にしたキャリアデザイン・プレゼン講座を4回にわたって実施します。

今回は、自分のプレゼンテーションのセルフチェック、プレゼン上達のためのコツ、社会を知る・自分を知ることの重要性について学びました。

竹内さんの話をうかがいながら、質疑応答やブレイクアウト(グループワーク)など、参加者同士の話し合いも潤沢に行われました。「滑舌が悪いときはどうすればいい?」「声が大きすぎると言われる」「真面目に話すとけんか腰と思われる」など学生の悩みにも実践的なアドバイスを頂きました。

特別講座は来週も行われます。(内山智裕)

食料自給率を比較する(農業経済学事典)

「農業経済学事典」を用いて3年生の卒論演習を行っています。その中で、農業従事者の減少は先進国共通の現象だという話をしました。そして、あらゆる産業に就業している労働力人口に対する農業従事者の割合が最も低いのはイギリスだというデータも取り上げました。

これに対して学生から、農業従事者が少ないイギリスでは、30年間で食料自給率が25%ほど上昇している、という指摘がありました。

学生曰く、イギリスでは二度にわたる世界大戦による食料不足の経験をふまえ、食料は国内生産でまかなうことに重きを置いた農業政策が推進され、小麦の増産が穀物自給率を大きく改善、食料自給率は向上し、農業人口比率を低下させながらも食料の安定供給ができている。イギリスと類似の産業構造、地理的条件をもつ日本も、同様に自給率を上げることができるのではないか。

たしかに、日本もイギリスも同じ島国です。また、食料自給率の動きは日本と真逆ともいえ(上図)、イギリスでできるのならば日本でもできるはず、というのはうなずける指摘です。

ただし、日本における食料自給率向上の可能性を考える際には、日本とイギリスにおける土地資源の違いを踏まえる必要があります(下図)。日本はイギリスの1.5倍の国土面積をもちますが、その大半を森林が占めているため、農地面積はイギリスの3分の1もありません。そして、人口はイギリスの2倍です。イギリスの農地の多くは牧草地であることを差し引いても、イギリスにおける食料自給率の向上が,豊富な農地資源に立脚していることは間違いありません。

これに加え、日本では戦後に食生活が大きく変わり、栽培適地が一部の地域に限られる小麦の需要が大きく伸びた、という需要サイドの変化も重要な要因です。

とはいえ、食料自給率は低いままでもいいのか。国内の食料供給力の強化や食料の安定供給の確保をいかに図るべきか。学生の学習は続きます。(内山智裕)

プレゼンテーション講座の開催(7/6)

7月6日(月)に学科主催の「就活にも役立つプレゼンテーション講座」を開催しました。

特別講師に(一社)アルバ・エデュ代表理事の竹内明日香さんをお招きし、プレゼンテーションのテクニックにとどまらず、なぜプレゼンテーションが大事なのか、伝える力の重要性なども伝授して頂き、内容の濃い90分となりました。

この特別講演は今年で5回目となりますが、今回は遠隔授業として行い、オンラインで3年生を中心に70名余の学生が参加しました。

プレゼンテーションを行うに当たっての心構えから、プレゼン時の呼吸法・姿勢に至るまで、すぐに取り組め、かつ長期に取り組むべきことがわかるお話でした。

当研究室内山ゼミでは、今後4回にわたって、竹内さんに参画頂いて、実践的なプレゼンテーションやキャリアデザインについて学び、考えます。(内山智裕)

農業と資源投入(農業経済学事典)

農業を行うためには、農地や労働力などの資源が不可欠です。一方、耕作放棄や担い手不足などに代表されるように、これらの資源投入が不足していることもまた事実です。

農業をめぐる資源について、授業の中でも様々な論点が出ました。農地については、耕作放棄だけでなく農地を他用途向けに転用することも農地かい廃の主要な原因の1つであること、また、農地相続の際に農地から遠く離れた地域に住んでいる人が相続しなければならないケースなど、農地の適切な利用に向けては相続の問題を避けて通れないことなどを学びました。

農業労働力の減少については、減少そのものは日本に限らず先進国に共通して見られるものの、日本の減少スピードが高いこと、また日本よりも農業への従事割合が低い英国では食料自給率の向上に成功している、といった指摘もありました。また、「多様な担い手」という言い方がしばしばされますが、その中身は曖昧に理解されていることが多く、具体的な対象となるのは誰なのかを、しっかり理解してこの言葉を使うことが大事だという意見も出ました。

農業をめぐる資源の賦存状況は、国・地域や経済社会状況によっても変化します。農地転用は規制する、担い手が減少しているならば新規参入を促す、といった対策と同時に、賦存状況に適した農業を相対的に考察することも大事な思考作業になります。(内山智裕)

農業経済学のユニークネスと新展開(農業経済学事典)

農業経済学は、農学の一分野であると同時に、経済学の一分野でもあります。ただし、農業は生命体を扱うという特徴があり、地域ごとの個性を持ちます。農業が世界共通の画一的な市場制度に接合できるのか、という問いは農業経済学の最大の課題でもあります。

農業が地域個性を持つというときに、重要な研究対象となるのが、農業の生産基盤である農村です。我が国でも農業・農村が持つ外部効果(多面的機能)が強調される一方、農村地域の過疎化・高齢化、「限界集落」などが指摘されてきました。

授業では、むら機能の低下を踏まえ、「数軒しかない集落のために道路を整備・補修するのはナンセンス。都市部への移住を促すべき」といった意見がメディアで時折指摘されることに触れましたが、そこで出た学生の意見をいくつか紹介します。

「そこで農業や生活をしている人がいるからこそ、土地が荒れず、地域資源が守られている」、都市部でも自然災害が起こるようになった昨今の状況から「都市が危機的な状況になったとき、私たちに必要となるのは集落のような自然の多い場所なのではないか」など、むらを守ることの重要性が指摘される一方、「現在むら機能が失われつつあるなら、早急にむら機能がなくならないように保全するか、むら機能に代わるものを考えていかなければいかない」、あるいは「これからのむらのあり方がどうなっていくかが大事だ」、といった指摘もありました。

皆さんはどう考えますか?
(内山智裕)

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