植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報 Aesculus parviflora (ムクロジ科) 2011-06-30 植物園

北アメリカ南東部原産で皆さんよく知っているトチノキ属の植物ですが、トチノキA. turbinataは直立性なのに対す、本種は3−5mほどの茎を株立状に茎を多数出し、茎の先端部に長さ20−30cm余りの穂状花序を直立し長さ3cmほどの芳香がある花を多数着けます。花弁は小さくあまり目立ちませんが、雄しべが長く特徴的です。初めて見たときはこれがトチノキの仲間、少し驚きです。        (植物園 伊藤健)

植物開花情報 セント・ジョーンズ・ワートHypericum perforatum (オトギリソウ科) 2011-06-29

セント・ジョーンズ・ワートは別名)セイヨウオトギリソウと呼ばれ、古代ギリシアに医療的利用の記録がのこっているとか。現代医学では抽出物をうつ病や不安障害の一般的な処置として用いられています。在来種オトギリソウH. erectumは花弁・ガク片・葉の縁や内部に黒点・黒線が多数見られますが、セント・ジョーンズ・ワートには黒点・黒線が少なく、葉には明点が見おられます。ちなみにオトギリソウの名の由来は『鷹の傷を治す 秘薬を知っていた兄弟の弟が秘薬のことを他人に教えたために、 怒った兄に斬り(切り )殺された』というのがあって、 葉や花びらにある黒い斑点はその時の血痕だとか
(植物園 伊藤健)

植物開花情報 ウマノスズクサAristolochia debilis(ウマノスズクサ科) 2011-06-29

一見すると食虫植物であるかのようなラッパ状に細長く、やや曲がっており、先端は平らに開いた長さ3cmほどの奇妙な花が咲いています。関東以南の日当たりのよいところ、特に程よく草刈がされた里山や河川敷に生えているつる性植物のウマノスズクサです。基部がやや膨らんでおり、雄蘂と雌蘂はここにあり、ショウジョウバエのような小型のハエを呼び込み受粉を行っています。下の画像のショウジョウバエらしきものが見られます。また、昆虫好きな方でしたらジャコウアゲハの植草としてもよくしられます。
 (植物園 伊藤健) 

植物開花情報 ネムノキAlbizia julibrissin(マメ科) 2011-06-28

夏の花?ネムノキの花が開花しました。夜になると葉が閉じることからネムノキと呼ばれるが、個人的に春になり新葉が展開するのが最も遅く、冬眠から目覚めるのが遅いからでは?と考えています。花には花弁は見られず、淡紅色のおしべが長く美しく目立ちます。ネムノキ属は熱帯に多数の種が知られていますが、近縁属にアメリカネムノキSamanea samanがありますが、テレビコマーシャルで「この木なんの木」に登場する樹で、ハワイ州のオアフ島にある樹木だそうです。                          (植物園 伊藤健)

植物情報 フウLiquidambar formosana (マンサク科) 2011-06-28

先日、フウの根元を見たところ若い果実が落ちていました。よく見ると昨年の果実も見られましたが、キャンパス内で意識してみたのは初めてです。「葉の形がカエデによく似ていますが、カエデの仲間は葉が対生であるのに対し、本種フウは互生である事からカエデに仲間ではありません。」とよく説明を聞きますが、花・果実の形が明らかに異なります。中国南部、台湾原産で中国名は漢字で書くと「楓」と言うことになりますからややこい話です。日本にはフウ属の仲間は自生していませんが、葉が3裂する本種フウと葉が5〜7裂し北米・中南米原産のモミジバフウL. styracifluaがよく見られます。
(植物園 伊藤健)

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