植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

北アルプス北部域の植物 2012-04-30

大学のカレッジ講座で長野県白馬村、小谷村、新潟県糸魚川市根知の植物を見てきました。すこしだけ珍しい植物をリストアップします。
画像上から
ミスミソウ Hepatica nobilis (キンポウゲ科)
園芸的にはユキワリソウと呼ばれる植物で、新潟県を中心に見られ。多くに花形、花色が知られますが、今回見た物ははなが白色のみですが、この地域では珍しい植物だと思います。

ユキツバキCamellia japonica var. decumbens (ツバキ科)
ヤブツバキが新潟を中心とした豪雪地域に分化したと考えられる植物で、雄蕊の花糸は合着せず、濃橙黄色から黄赤色になる特徴があり、北アルプス北部の長野県に一部にもみられます。

トキワイカリソウEpimedium sempervirens var.sempervirens (メギ科)
前種のユキツバキ同様、雪国に見られる植物で、葉が冬でも枯れないで残ることから、常盤(ときわ)イカリソウの名があります。以前新潟魚沼地方で見た個体は花色は赤でしたが、今回見られたものは白色が多かったようです。

コシノコバイモFritillaria koidzumiana (ユリ科)
北陸の春を代表するような可愛い小型の植物で、大きいものでも草丈20cmあまりで茎の先に下向きに咲き花を1個付けます。花をよく見ると外花被の縁は全縁ですが、内花被の縁には小突起が見られます。

植物開花情報 アメリカアサガラ Halesia Carolina (エゴノキ科) 2012-4-27

明治時代中期に日本に導入されたアメリカ東部原産の落葉広葉樹のアメリカアサガラが開花しています。枝先に径1cmほどの釣鐘型の白色の花を1個ずつ咲かせ、一見ハクウンボクStyrax obassia、エゴノキS. japonicaに似ます。夏になるとカタバミ科のゴレンジ(スターフルーツ)Averrhoa carambolaの果実を縦に3cmほどに小型にした特徴ある果実をつけます。                     (植物園 伊藤健)

植物開花情報 ヤマフジ ‘シロカピタン’Wisteria brachybotris ‘Shirokapitan’(マメ科) 2012-4-27

日本にはヤマフジW. brachybotrysとフジW. floribundaの2種にフジ属の植物が知られ、多くの園芸品種は作られていますが、近畿地方以西の中国・四国・九州に分布するヤマフジの園芸品種‘シロカピタン’が開花しました。本州、四国、九州に広く分布するフジに対すヤマフジは花序が短く、茎は左下から右上に巻き(右巻き)で、巻き方向が反対であることで区別できます。本品種は白花であることから、漢字で表わすと‘白花美短’となります。               (植物園 伊藤健)

植物開花情報 ハンカチノキDavidia involucrate (ヌマミズキ科) 2012-4-25

中国四川省で19世紀に発見された落葉広葉樹で、植物園などのごく限られた場所でしか見られず、なおかつ成木になるまで花を咲かせないことから、花が咲くとテレビ、ラジオなどで開花したことがよく紹介されました。現在では、以前よりは普及していますは花を見る機会は少ないようです。キャンパス内には5本植栽されていますが、開花株は2本。まだ、開花し始めたばかりでハンカチ状に苞が淡緑色で長さ10cm未満ですが、開花が進めば、苞は白色で長さも15cmほどに成り、開花最盛期には株全体に白色のハンカチ状の苞で被われます。ここまで開花と言うことばを使ってきましたが、花は左右に開いた苞間に頭状花序を1個つけ、花序には多数の雄花と1個の両性花がみられます。       (植物園 伊藤健)

植物開花情報 シロヤマブキRhodotypos scandens (バラ科) 2012-4-24

公園などに庭木として良く植栽されていますが、日本では、中国地方の石灰岩地に稀にも見られる落葉低木です。但し、国外では朝鮮南部、中国など広く分布しています。良く似た名前のヤマブキKerria japonicaは花弁が5枚で花色は山吹色(鮮黄色)で本種シロヤマブキとは別属。5数性の双子葉植物が多い中で、シロヤマブキは4数性で白い花弁が4個、花後結実する果実も1花に4個つきます。            (植物園 伊藤健)

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