植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報 ヒツジグサ Nymphaea tatragona (スイレン科) 2012-09-28

少し涼しくなりましたが暑い夏にはスイレンなどの水生植物を見ると何となく癒されるのでは。ここの紹介するヒツジグサは花径5cm余りの小型の花を咲かせる日本産の野生のスイレンです。生育地は広く、日本以外ではシベリア、欧州、中国及び朝鮮半島、インド北部、北アメリカまで見られます。湿地の池など、水位の安定した所に生育する多年草ですが、大きな池などではあまり見ることはないようです。その理由の1つとしては、魚にあるようです。ヒツジグサの水中葉は草食性あるいは雑食性の魚に食べられている可能性か高いといわれているからです。
“ヒツジグサ”という名前は未の刻(いつじのこく)である午後2時に咲くと事から付けられましたが、植物園で見る限りは午後1時頃までには開花していますし、夕方まで開花しているようです。
(バイオセラピー学科 4年 浅田美咲)

植物開花情報 ヒガンバナ Lycoris radiata (ヒガンバナ科) 2012-09-27 

多年草で、今年はやや遅れていますが毎年お彼岸の時期に開花します。ヒガンバナは、中国の揚子江の流域にとくに多く自生しています。古くに稲作が揚子江から南朝鮮へ、さらに日本の北九州へというコースをたどって日本に渡来したように、ヒガンバナも同じように渡来したのではないかと言われています。
日本のヒガンバナ(3倍体)は種子ができませんが中国のシナヒガンバナ(2倍体)L. radiata var.pumilaには種子ができます。根にはリコリンという毒があり、鱗茎に含まれ、食べると、嘔吐などを伴う中毒を起こします。ヒガンバナの群生地は珍しく、埼玉県日高市にある巾着田は毎年多くの人で賑わいます。秋の花巡りを楽しむことができます。(博物館実習生 農学4年 吉川洋平)

植物開花情報 シャクチリソバ Fagopyrum dibotrys (タデ科) 2012-09-27

ソバ F. esculentumと同属ですがソバは一年草でありシャクチリソバは多年草です。冬は地上部が枯れてしまうが、地下茎となって冬を越し、春になると新しい芽が出ます。地下に黄赤色の根茎を残し越冬するため、シュッコンソバ(宿根蕎麦)とも呼ばれます。
明治以降に解熱解毒の薬用植物として中国から導入され、昭和初期から高血圧症や脳出血の治療薬であるルチンの抽出原料として栽培されたが、現在では林縁や川沿いなどに野生化しています。中国では、葉や茎が家畜の飼料に利用され、ソバの祖先とも言われています。
(博物館実習生 農学科4年 柴崎聖士)

植物開花情報 タヌキマメCrotalaria sessiliflora (マメ科) 2012-09-25 

ユニークな和名の植物ですが、花の苞の表面に毛が多く見られその姿がタヌキに似ているのか名づけられ、一度聞いたら忘れられない植物の名前では。本州、四国、九州、沖縄 ・ 朝鮮半島、中国、東南アジア、インドと広く分布する1年草で、人里近くの・田畑,山地・低山,原野・草原に生育し、都道府県によっては絶滅危惧種に指定されています。夏から秋にかけて茎頂に花が10〜20個の総状花序をつくり、午後に花を咲かすが一日花で、花が開くのは花序の中の1,2個だけです。花は蝶形花、花弁は青紫色と名前だけでなく花も魅力的です。
(植物園 伊藤健)

植物開花情報 Hedychium thrysiforme (ショウガ科) 2012-09-23

アジアの熱帯を起源とするショウガ科植物ですが、熱帯地域でも比較的冷涼な地域であるネパールからヒマラヤ、ブータン、インドシナ半島北部に分布する草丈150cmほどシュクシャ属Hedychiumの多年草。ネパールからヒマラヤ、ブータン、インドシナ半島北部に分布。白色の花は本属の中ではやや小型で径2cm余りで横に長さ伸びた1本の雄蕊は長さ4cmほどで、よく知られているH.coronarium(英名 White Zingiber)に比べ、花被は細く、香りはありません。                      (植物園 伊藤健)

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