植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報 ツワブキFarfugium japonicum (キク科) 2012-10-31

秋も深まり、花の少なくなった今の季節その鮮やかかな黄色い花は我々に一服の安らぎを与えてくれるのでは?本来の生育地は海岸付近で、福島県、石川県以西の本州から沖縄、朝鮮半島、台湾および中国大陸の東部にと広く分布します。葉はその名前が示すようにフキPetasites japonicusの葉に似ますが肉厚で常緑で美しい。11月上旬、50から80cmほどの花茎を出し、多数の頭花を散房状につける。頭花は径が4〜6cmで舌状花と管状花からなり美しい。古くから庭園などに植栽され、葉の切れ込み、斑入りなどの多くの園芸品種が知られています。また、フキと同じように葉柄を食用とし、フキを原料にした煮物と同様に「キャラブキ」と呼ばれるます。             (植物園 伊藤健)

植物開花情報 ヤクシソウ Crepidiastrum denticulatum (キク科) 2012-10-30

秋も深まり、キャンパス内の林縁などにタンポポに似た小さな花を多数咲かすヤクシソウの姿が目につくようになってきました。分布は広く、日本では北海道から九州までの全土に、さらに中国、朝鮮半島、ベトナムまでみられるという。草丈は50cmほどですが時に1mにも達します。葉は互生し、長さ5-10 cm、幅2-5 cmの長楕円形-倒卵形。茎葉は、基部が張り出して茎を抱きます。花期は9〜11月、花は上向きに開くが、花が終わると下向きになります。タンポポと同じように茎や葉を折ると苦味のある白い乳液を出します。   (学芸員実習生 農学4年 小林 惇)

植物結実情報 モクレン科植物2種に果実 2012-10-30

春、大型の花を咲き誇るコブシ、ハクモクレンは皆さんもよく知っていることと思われますがこれらに種類はモクレン科コブシ属Magnoliaに含まれる植物ですが、キャンパス内に生育するユリノキもモクレン科に含まれる植物です。ただし、ユリノキはコブシ属ではなくユリノキ属Liriodendronに分類されます。何故なのでしょうか?これら2属の違いですが果実の形態を見れば明らかです。ユリノキ属は非裂開性の翼果を作ります。これに対し、コブシ属は革質または木質の袋果が多数集まった集合果とつくります。

画像 上)ユリノキ
    Liriodendron tulipifera の非裂開性の翼果

画像 下)コブシ
    Magnolia kobus 袋果が多数集まった集合果


(博物館実習生 農学 4年 小林 惇)

植物開花情報 ノコンギクAster microcephalus var. ovatus (キク科) 2012-10-28

本州・四国・九州などに比較的どこにでも普通見られるシオン属の多年草で、草地、林縁や明るい林内に見られ、キャンパス内のも多数見られます。9月から11月青みがかった美しい花を咲かせます。草丈は50〜100cmで、親株から地下茎を伸ばし群落をつくります。葉は長楕円形で大きな鋸歯があり先は鈍く尖り触れると両面に毛がありざらつく特徴が見られます。    (学芸員実習生 バイオセラピー学科4年 宇都宮菜摘)

植物開花情報 カワラノギク Aster kantoensis(キク科) 2012-10-27

多摩川をはじめとする関東地方と東海地方の一部の河川の河川敷のみに生育するシオン属の多年草。草丈50〜70cmほどで10月中旬から12月ごろに径3から4cmほどの薄紫や白色のの頭状花を咲かせます。キャンパス内に見られるノコンギクA. microcephalus var. ovatusよりは花の径が大きいことに驚かされます。カワラノギクは砂礫質の河原を好みますが、整備されてしまった河川では洪水が起こりにくく、外来種の侵入によって自力で生息することが困難な状況にあります。その為、環境省レッドデータブック・絶滅危惧種IB類(EN)に指定され、現在各地で本州のの保全・復元活動が起こっています。     (博物館実習生 バイセラ4年 小野実奈世)

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