植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報(581) キンモクセイ(モクセイ科) 2014-09-30 植物園 

キンモクセイOsmanthus fragrans Lour. var. aurantiacus Makino f. aurantiacus P.S.Green(モクセイ科)

今の季節、通学間やキャンパス内でいい香りが漂ってきています。キンモクセイの香りです。上の学名を見て下さい。何か長い学名ですが、近縁の種類で白色の花を咲かすギンモクセイがありますがこちらの学名はO. fragrans var. fragrans、ごく薄い黄色の花を咲かすウスギモクセイはO. fragrans var. aurantiacus f. thunbergiiとなり、これらの3種はすべて種としては同種になります。
中国南部原産の雌雄異株の常緑高木で、日本には江戸時代に導入されましたが、その際雄株しか導入されていないために結実することはありません。雄花では2本の雄しべと不完全な雌しべが見られます。
             (植物園 伊藤健)

植物開花情報(580) オケラ属植物2種 Atractylodes spp.(キク科) 2014-09-29 植物園 

オケラ属植物2種 Atractylodes spp.(キク科)

2種共に中国原産の多年草で、生薬として根茎部分を利用します。ホソバオケラ A. lancea(画像 上)は中国華中東部に自生し、葉は単葉で、花期は9〜10月頃で、白〜淡紅紫色の花を咲かせます。通常は雌雄異株、但し、まれに雌花、雄花を着生する株が見られるという。日本へは江戸時代享保の頃伝来したといわれ、特に佐渡ヶ島で多く栽培されており、サドオケラ(佐渡蒼朮)とも呼ばれます。オオバナオケラA. macrocephala(画像 下)は中国中部原産で、茎の下部につく葉には長柄があって3裂ないしは羽状に5深裂します。頭花が大きく径2cm、淡紅色の花を咲かせます。日本にはオケラ A. ovataが自生し、本種も生薬として利用されています。雌雄異株の多年草で本州〜九州さらに朝鮮半島、中国東北部まで分布します。茎の下部につく葉は奇数羽状複葉で、花は白〜ごくうすい紅色で花の大きさは上記の2種の中間の大きさ。                 (植物園 伊藤健)

植物開花情報(579) シオン Aster tataricus L.f.(キク科) 2014-09-27 植物園 

シオン Aster tataricus L.f.(キク科)

シオン属Asterの1種で、他の同属植物と比較して草丈が1〜2mと高く花や葉もやや大型なのが特徴です。薬草として古くから利用されてきた歴史がありますが、平安時代にはその美しい姿形から観賞用として日本各地に栽培されたといわれています。『十五夜草』や『鬼の醜草(おにのしこくさ)』、『加乃志太(かのした)』、『思い草』など多くの別名を持つことから、人々に長く愛されていた花だということが分かります。
日本では中国地方と九州の湿地や草原にまれに自生していますが、野生のものは数が減少しており環境省レッドデータでは絶滅危惧?類(VU)に属しています。(博物館実習生 開発学科 4年 岡崎里香)

植物開花情報(578) モクワンジュBauhinia acuminata L. (マメ科) 2014-09-26 東京農大・農学部・植物園

モクワンジュBauhinia acuminata L. (マメ科)

何とも言えない純白の可憐な花が咲きました。モクワンジュの花です。実はこの株は実生2年目、樹高80cmほどの大きさですでに花を咲かせています。東南アジア原産の樹高2m程の常緑低木で、タイなどの熱帯地域では庭木、緑陰樹、公園繻などによく植栽されています。枝先に花径5〜8cmの白色の5弁花を咲かします。その姿が美しく、また清楚で寒さのことを除けば、もっと普及していい植物のような気がします。
(植物園 伊藤健)

植物開花情報(577) Impatiens mirabilis Hook.f. (ツリフネソウ科) 2014-09-25 東京農大・農学部・植物園

Impatiens mirabilis Hook.f. (ツリフネソウ科)

よく知られるホウセンカI. balsaminaなどが含まれるツリフネソウ属の植物で、普通山麓の水辺のような湿ったところに生えます。本種はタイで入手したもので、沿岸地の岸壁にへばりつくように生育し、古株は高さ2-3mの小さな木のようになるという。東南アジアには多くの種類が知られていますが、潮風を受けるような立地まで生育するとは驚きの種類と言えます。和名の「釣船草」は花の形が船をつりさげたように見えることによります。属名のimpatience(耐えられない)は櫺未硫娘造熟すと耐えられずに裂開し種子を飛ばすことによります。
(博物館実習生 開発学科 4年 岡崎里香)

ページの先頭へ