植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報(623) ヒマラヤザクラPrunus cerasoides D.Don(バラ科) 2014-11-16東京農大・農学部・植物園

ヒマラヤザクラPrunus cerasoides D.Don(バラ科)

和名が現すようにヒマラヤ山麓から中国南部、インドシナ半島北部の海抜1200mから2400m付近に分布する秋咲のサクラで樹高30mまで生長するようです。世田谷キャンパスに大木がありましたが、工事に伴い現在は他の場所に移植したようです。日本へは1968年5月にネパールのビレンドラ元国王(当時皇太子)より種子が送られたの最初で、その種子を7月に播種・育成し、静岡県立熱海高校の下部に植栽し現在大きく生長しています。二酸化炭素や窒素酸化物の吸収率が高い(二酸化炭素はソメイヨシノの約5倍)とされ、地球温暖化対策の材料の一つとして注目されるとともに、日本人のサクラ好きからか近年比較的簡単に購入でき各地で植栽されるようになってきています。(植物園 伊藤健)

植物開花情報(622) ユリノキ属Liriodendron L.3種(モクレン科) 2014-11-15東京農大・農学部・植物園

ユリノキ属Liriodendron L.3種(モクレン科)

ユリノキ属は北アメリカ東部からユリノキL. tulipiferaが、アジア東部からシナユリノキL. chinenseが、栽培下でこれら2種に雑種が知られていますが、厚木キャンパス内でシナユリノキの実生から育てた中に雑種L. hybridらしきものが見られ、これら3種の果実、種子を比較してきました。

画像 果実)左から ユリノキ 雑種 シナユリノキ

   種子)左から ユリノキ 雑種 シナユリノキ

               (植物園 伊藤健)

植物開花情報(621) コダチダリアDahlia imperialis Roezl ex Ortgies(キク科) 2014-11-12東京農大・農学部・植物園

コダチダリアDahlia imperialis Roezl ex Ortgies(キク科)

キャンパスのバス停付近や厚木市内の通学・通勤の際、草丈3〜4mの達する巨大な草本植物で、茎の先端部に径20cm余りの淡い紫色の花が見られます。ここ10年ほど前から、厚木周辺で爆発的によく植えられるメキシコ原産のコダチダリア(木立ダリア)です。学名の種小名からテイオウダリア(帝王ダリア)とも呼ばれます。寒さに弱く、開花期に霜などにあうと花が枯死し、開花しません。また、その草丈から風に弱く栽培下では支柱が必要になります。                    (植物園 伊藤健)

植物開花情報(620) ヤツデFatsia japonica Decne. et Planch.(ウコギ科) 2014-11-11東京農大・農学部・植物園

ヤツデFatsia japonica Decne. et Planch.(ウコギ科)

画像9)上から

   花序     
   開花したばかりの花    
   雄性期の花
   雄性期の花
   花弁・雄蕊は脱落し、花の中央部から雌蕊が伸長しています。

このようにおしべとめしべの成熟する時期がずれているのは、同じ花の花粉がめしべに着くことを避けるための工夫です。近親交配をすると性質の劣る子孫ができる可能性が高いからです。ヤツデに限らず多くの植物でもよく見られる仕組みです。いかがですか?
(植物園 伊藤健)

植物開花情報(619) タイワンツバキPolyspora axillaris Sweet(ツバキ科) 2014-11-10東京農大・農学部・植物園

タイワンツバキPolyspora axillaris Sweet(ツバキ科)

第2講義棟の脇にある大鉢に植えてあるタイワンツバキの白い花が咲きはじめました。台湾・中国南部・ベトナムに分布する樹高15mにも達する常緑高木で、日本には大正年間に導入されたもので厚木キャンパスでも野外で充分育ちます。葉は互生し光沢のある濃緑色で長楕円形、葉の先が尖り縁にはわずか鋸歯が見られます。花は枝先に数個ずつつき、今の季節11月から翌年の2月頃まで径10cmほどで平開咲きする大きな純白の花を咲かせます。種子は風で運ばれる翼果で、ツバキ属Camelliaの種子とは異なりことから、別属タイワンツバキ属Polysporaに区分されました。  (植物園 伊藤健)

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