植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物情報(911) アケボノソウ(リンドウ科) 2015-08-30東京農大・農学部・植物園

アケボノソウSwertia bimaculata J. D. Hooker & Thomson ex C. B. Clarke(リンドウ科)

同好会厚木植物研究会の合宿で白馬村に来ています。村内の落倉湿原でセンブリ属のアケボノソウが素敵な花を咲かせています。径1cmほどの花を多数咲かせます。花弁には紫色の点と、黄緑色の特徴的な丸い模様が見られ、この模様を夜明けの星空に見立てた和名アケボノソウと呼ばれますが、実は黄緑色の丸い模様ですが蜜腺と呼ばれるもので、よく花を観察すると多くの花にこの蜜を求めて蟻が多数来ています。                                   (植物園 伊藤健)

植物情報(910) ツルニンジンCodonopsis lanceolata Trautv.(キキョウ科) 2015-08-30東京農大・農学部・植物園

ツルニンジンCodonopsis lanceolata Trautv.(キキョウ科)

現在、植物園では同属で個体数が少なく絶滅危惧種でもあるバアソブC.ussuriensisを栽培していますが、ここに紹介するツルニンジンは別名ジイソブとも呼ばれ、比較的多く見られる普通種ですが、昨日訪れた北アルプス・栂池自然園で見ることができました。バソソブの花冠の長さ1cmほどと非常小型なのに対し、本種ツルニンジンは3cmと大きく一目で区別つきます。北海道から九州にかけて分布。 国外では、朝鮮半島、中国北部、ウスリー地方、アムール地方などにも広く分布。薬効も注目され、一般的には、滋養強壮、健胃、制癌作用、癌予防(ガンの中では特に肺ガン)、痰切り、ぜんそく、高血圧に効くといわれており、韓国では抗癌植物として非常に珍重されています。                 (植物園 伊藤健)

植物開花情報(909) カラスウリTrichosanthes cucumeroides Maximowicz(ウリ科) 2015-08-29東京農大・農学部・植物園

カラスウリTrichosanthes cucumeroides Maximowicz(ウリ科)

そろそろ花の時期が終わりに近いですが、夜のキャンパスに来る機会があり、やっとその魅力的な花を画像に収めることができました。秋には、赤い果実な実ることで多くの人がその存在に気がつきますが、花は夕方から開花し、翌朝には閉じてしまします。花弁は蕾の時にはきれいに折りたたまれていますが、開花する花は夕方には少しずつ大きくなり、短時間で完全に開ききります。花弁の縁の細かい切れ込みの「糸」の一本一本がみるみる伸びていく様子は不思議で、よくからまったりしないものだと感心させられます.一度見られると植物の魅力・素晴らしさに圧倒されます。        (植物園 伊藤健)

植物開花情報(908) Tacca leontopetaloides Kuntze (タシロイモ科) 2015-08-27東京農大・農学部・植物園

Tacca leontopetaloides Kuntze (タシロイモ科)

球状の根茎からコンニャクを思い浮かべるような葉を1枚伸ばし、それと共に同じく根茎から葉よりやや長い花茎を伸ばし、ヤマノイモ科特有の花を咲かせます。花は2〜12枚の淡い緑色の総苞片に包まれ、長く伸びて目立つ糸状の器官である苞葉が目立ちます。アフリカ西部から東南アジアを経てオーストラリア北部までの範囲に自生する多年草ですが、人類の初期の移住によって太平洋諸島に意図的に持ち込まれ、塊茎に含まれるデンプンを太平洋諸島の特に低地や環礁に住む人々の貴重な栄養源になっています。       (植物園 伊藤健)

植物開花情報(907) タムラソウSerratula coronata L. subsp. insularis Kitam.(キク科) 2015-08-26東京農大・農学部・植物園

タムラソウSerratula coronata L. subsp. insularis Kitam.(キク科)

秋を告げる花タムラソウが開花しました。アザミの花によく似ていますが、アザミ属Cirsiumでなく、別属タムラソウ属Serratulaで、植物体には棘がありません。母種に当たるマンシュウタムラソウ subsp. coronata は中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、ヨーロッパに見られます。本種は本州から九州にかけて山地に分布する多年草で、草丈は多きもので150cmほど、頭状花は上向きに花を咲かせます。        (植物園 伊藤健)


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