植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物結実情報(976) リュウノウギクChrysanthemum makinoi Matsum. et Nakai (キク科) 2015-10-30東京農大・農学部・植物園

リュウノウギクChrysanthemum makinoi Matsum. et Nakai (キク科)

本州(福島県・新潟県以西)・四国・宮崎県に分布する固有種で、関東地方では普通に見られる草丈30 - 80cm程の多年草。本株は、キャンパス内のバス停の設置工事の際に移植・増殖したものです。キャンパス内に見られるノコンギクAster microcephalus var. ovatus はシオン属Asterの植物ですが、本種は文化の日を中心に日本各地で開催される菊花展で主に見られるキクと同属キク属Chrysanthemumに含まれます。         (植物園 伊藤健)

植物結実情報(975) ウバメガシQuercus phillyreoides A.Gray(ブナ科) 2015-10-29東京農大・農学部・植物園

ウバメガシQuercus phillyreoides A.Gray(ブナ科)

海岸や岩場に多く生育する常緑広葉樹。一般の方には、備長炭が作られることでよく知られています。“どんぐり”の帽子にあたる部分を殻斗と呼び、この殻斗の表面を包んでいる部分が総苞片で、分類学的には総苞片が輪を重ねたように同心状に並ぶものが常緑種のアカガシ亜属で、一般に“カシ”と呼ばれています。但し、画像でもわかるように本種は瓦を重ねたように並んでおり、常緑樹で“カシ”という名がついていますが、落葉樹が含まれるコナラ亜属に分類されます。
(植物園 伊藤健)

植物開花・結実情報(974) キイイトラッキョウAllium kiiense Hir.Takah. et M.Hotta 2015-10-28東京農大・農学部・植物園

キイイトラッキョウAllium kiiense Hir.Takah. et M.Hotta(ヒガンバナ科)

ネギ属の植物は、素人の方でも葉などの植物体の一部を取り、匂いを見てみると誰でも認識することができます。ここに紹介するキイイトラッキョウですが、草丈は大きくても30cmにも満たない小型の多年草で、山野草愛好家には愛される花でもあります。生育地は意外に少なく本州の愛知県、岐阜県、和歌山県、山口県に限定され、日当たりの良い渓谷の岩場などに生育します。花被は紅紫色で、雄蕊が花びらより長く、細い糸状の葉は地中にあるラッキョウ型の鱗茎より数本出し、葉はネギの様に中空です。
                                   (植物園 伊藤健)

植物開花・結実情報(973) キヌアChenopodium quinoa Willd.(ヒユ科) 2015-10-28東京農大・農学部・植物園

キヌアChenopodium quinoa Willd.(ヒユ科)

現在植物園では、スーパーフードとして話題になっている南米アンデス原産キヌアの栽培品種10数種を栽培しています。キヌアを生長が早く8月中旬播種したものが早いものですと120cnほどになり、開花・結実が見られるようになりました。場所は湘北短大の道路を挟んで反対側、大学行きのバスからもよく見ることができます。今後もさらの生長し、品種ごとに様々な花穂の花色が楽しめるでしょう。    

画像 下〕開花中のキヌア

(植物園 伊藤健)

植物結実情報(972) ハナミズキCornus florida L. (ミズキ科) 2015-10-25東京農大・農学部・植物園

ハナミズキCornus florida L. (ミズキ科)

桜が咲き終わった頃に開花するハナミズキは、秋になると葉が美しく紅葉します。ハナミズキは花弁のように見えるものは総苞で、その中心部に花序が見られ、実際の花は、4弁の直径5mm程度の目立たない花が集合して、順次開花する。そして秋になると果実は集合果にならず、個々の赤色の果実が分離してできます。しかし、同じミズキ属のヤマボウシC. kousa subsp. kousa、ジョウリョクヤマボウシC. hongkongensis では総苞内の多数の花が球状に集合し、秋には全体として1つの集合果を作ります。

画像 上)ハナミズキの果実
   中) ハナミズキの紅葉
   下)ジョウリョクヤマボウシの果実

(博物館実習生 農学科4年 鎌田彩歌)

ページの先頭へ