植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物情報(951) カシュウイモ(ヤマノイモ科) 2015-10-05東京農大・農学部・植物園

カシュウイモDioscorea bulbifera L. f. domestica Makino et Nemoto(ヤマノイモ科)

東南アジアなどの熱帯に見られるつる性の雌雄異株の多年草で、中国南部、マレーシア、インドなどに広く分布します。但し、雌株は非常に少なく、繁殖は種に葉腋に生ずる無性芽(むかご)に寄ります。むかごというとヤマノイモ(自然薯)D. japonicaを思い浮かべ、その大きさは小豆から大豆程のものが多く、大きくてもソラマメ程度です。ここに紹介する「宇宙芋」はカシュウイモの栽培品と思われますが、宇宙芋のムカゴは卵くらいの物から、大きいものだと赤ちゃんの頭ほどにもあると言われています。別名)エアーポテトAir potatoとも呼ばれます。               (植物園 伊藤健)

植物開花情報(950) ショウキズイセン Lycoris traubii W.Hayw.(ヒガンバナ科) 2015-10-03東京農大・農学部・植物園

ショウキズイセン Lycoris traubii W.Hayw.(ヒガンバナ科)

ショウキランとも呼ばれ、四国〜沖縄の暖地の山野にはえるヒガンバナ科の多年草です。高さは50〜60?で秋に茎先に花径6〜7cmの鮮やかな黄色い花を横向きに数輪ずつ咲かせます。花被片の先は少しそり返り、雄蕊と雌蕊は花から突き出ています。ショウキズイセンは鐘馗水仙と漢字表記され、鐘馗とは中国の民間伝承による道教の神様です。花のふちの波打つ様子を、鍾馗のひげにたとえて鍾馗水仙という名前になりました。ヒガンバナL. radiata に似ていますが大半のヒガンバナは3倍体の不稔性で種子をつけないのに対して、ショウキズイセンは2倍体で種子をつけます。 
(厚木植物研究会 農学科1年 永沼琴)



植物開花・結実情報(949) アキギリSalvia glabrescens Makino(シソ科) 2015-10-03東京農大・農学部・植物園

アキギリSalvia glabrescens Makino(シソ科)

アキギリは本州の中部地方から中国地方にかけての日本海側の山地の日陰に咲く多年草です。花丈は30から50センチ、長さは4センチほどです。葉は三角形の鉾状で、長い柄があります。葉縁には鋭い鋸歯があり、向かい合って生える対生を示します。茎先が短く、柄のある花が花茎に均等につく総状花序で、花の色は青紫です。花の先は上下に分かれた唇形、付け根のほうは細い筒形。雄蕊は長く、花の外に突き出し、先端で二つに分岐しています。さらに全体的に毛が生えているという特徴があります。名前の由来は秋に桐に似た花を咲かせることから。実際はキリPaulownia tomentosaはキリ科でアキギリはシソ科になります。    (厚木植物研究会 1年 バイオセラピー学科 井村里帆)


植物結実情報(948) イチョウGinkgo biloba L.(イチョウ科) 2015-10-02東京農大・農学部・植物園

イチョウGinkgo biloba L.(イチョウ科)

昨夜の強風で落下したものもありましたが、今年もたわわにギンナンがつきました。大半の人に良く知られているイチョウですが、もう一度少し見直してきましょう。分類的には裸子植物門イチョウ綱イチョウ目イチョウ科イチョウ属植物ですが、現存する唯一の種でこれが生きいる化石といわれる所以です。原産地は中国で渡来植物、雌雄異株。平瀬作五郎によって、明治29年(1896年) に植物学雑誌に載せられた本種の精子発見は、裸子植物・被子植物では通例精子を作ることはなく、それより下等な植物(シダ植物など)の形質を持っているという点で非常に重要です。
(植物園 伊藤健)

植物情報(947) Ipomoea tuberculata Ker Gawl.(ヒルガオ科) 2015-10-01東京農大・農学部・植物園

Ipomoea tuberculata Ker Gawl.(ヒルガオ科)

今日から10月、夏の花アサガオも終わりを告げようとしていますが、アフリカ原産の多年性草本植物(宿根草)Ipomoea tuberculataが咲きはじめました。アサガオの仲間としては珍しい黄色で咲かせています。花径は5cm余りと小型で花冠中央部は紅色。これから多数の花を咲かせることでしょう。
        (植物園 伊藤健)

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