植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報(1034) シナマンサクHamamelis mollis Oliv.(マンサク科) 2015-12-31東京農大・農学部・植物園

シナマンサクHamamelis mollis Oliv.(マンサク科)

早くも雑木林の中でシナマンサクの花が少しずつ開き始めています。日本に見られるマンサクH. japonicaはまず咲くことからマンサクと名づけられたとか言われていますが、本種シナマンサクは名前から解るように中国原産の樹高2〜9mほどの落葉小高木です、花が咲く時には葉を落葉せずに開花させる大きな特徴がありまます。花弁は細長い4弁で、鮮やかな黄金色で芳香がします。葉は倒卵形で葉の裏には綿毛が見られ、画像でもわかるように花の萼などにも見られます。マンサク属Hamamelisには多くの交配種が知られていますが、葉が落葉せず花が開花しているものは、少なからずシナマンサクの形質が入っていると考えていいような気がし、キャンパス内にも何種かの交配種・園芸品種がみられます。ただし、よく見ないと花が咲いていることに気が付きませんので、ご注意を。               (植物園 伊藤健)

植物結実情報(1033) トキワサンザシPyracantha coccinea M.Roem.(バラ科) 2015-12-30東京農大・農学部・植物園

トキワサンザシPyracantha coccinea M.Roem.(バラ科)

西アジア原産で、日本へは明治中期に渡来した常緑低木。庭木・生垣などに広く植栽されます。春先の5〜6月、枝先に散房状に白い小さな5弁花を多数付けるが果実期と比較すると地味で目立ちません。そして、10月ごろから果実が鮮紅色に熟しはじめます。果実は径1cm弱で、先端に萼が残っています。果実はやがて小鳥が食べ、種を運が運ばれ野生化していることも時に見られます。
                                   (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1031) カランセ・ロゼアCalanthe rosea Benth.(ラン科) 2015-12-29東京農大・農学部・植物園

カランセ・ロゼアCalanthe rosea Benth.(ラン科)

カランセCalanthe(エビネ属)は熱帯アジアを中心に、熱帯アフリカからオーストラリア北部、日本までの広い地域に約200種が分布します。日本国内には20種ほどが知られ、古くから日本各地にエビネ愛好会などが作られている身近なラン科植物でもあります。そんなエビネ属の中に熱帯地域を中心の「落葉性カランセ」と呼ばれるものがあり、開花期に葉がありません。ここの紹介するカランセ・ロゼアは「落葉性カランセ」に含まれる種で、ミャンマー〜タイに分布する地生種で、ピンクで径5〜6cmの愛らしい花を10輪内外つけます。落葉した葉の下にはひょうたん型のバルブがみられます。                   (植物園 伊藤健)

植物結実情報(1031) モミジバスズカケノキPlatanus x acerifolia Willd.(スズカケノキ科) 2015-12-28東京農大・農学部・植物園

モミジバスズカケノキPlatanus x acerifolia Willd.(スズカケノキ科)

多くの落葉樹がすでに葉を落とし、今年結実した果実が目立つ季節となってきました。豊受大神宮を祭る社の近くのモミジバスズカケノキに多数の球果がついています。年配の方にはスズカケノキと呼ぶよりは属名のプラタナスPlatanusといった方がいいかもしれません。モミジバスズカケノキはヨーロッパ南東部〜アジア西部原産のスズカケノキP. orientalisと北アメリカ原産のアメリカスズカケノキP. occidentalisの交配種で、これらの3種の葉には切れ込みが見られ、スズカケノキ>モミジバスズカケノキ>アメリカスズカケノキの順に切れ込みが深く、球果は普通、スズカケノキは3 - 6個、モミジバスズカケノキは1 - 3個、アメリカスズカケノキは1個ぶら下がり、区別できます。      (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1030) Aeschynanthus longicaulis Wallich ex R. Brown (イワタバコ科) 2015-12-27東京農大・農学部・植物園

Aeschynanthus longicaulis Wallich ex R. Brown (イワタバコ科)

ビルマ・タイ・マレー半島原産の常緑多年草。花は緑色で目立たないが、葉の模様がとても美しく熱帯地域では観葉植物として釣り鉢で植栽して楽しんでいます。花は対生する葉の葉腋からそれぞれ1花付き、花を咲かせますが、花は黄緑色で地味な花です。
本種が含まれるエスキナンサス属の植物は、熱帯アジア〜ニューギニアに約100種見られるツル性着生植物でもあり、日本には東南アジアの熱帯,亜熱帯に広く分布するナガミカズラAeschynanthus acuminatusが沖縄・西表島に分布しますが個体数が少なく、絶滅危惧?A類(CR)に指定されています。                                 (植物園 伊藤健)

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