植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報(1124) シデコブシMagnolia stellate Maxim.(モクレン科) 2016-03-31東京農大・農学部・植物園

シデコブシMagnolia stellate Maxim.(モクレン科)

ここ数日の暖かさにより植物園脇ではシデコブシが開花し始めました。四手(しで)と呼ばれる玉串や祓串などにつけて垂らす特殊な折り方をした紙にも似たコブシのような花を咲かせるためこのような和名になったと言われています。系統的には、コブシM. kobus とタムシバM. salicifoliaの交雑によって生まれてきたと考えられおり、白もしくはピンクの花を咲かせ、波打った花弁の縁や花弁数の多さがコブシとの大きな違いとなっています。また日本の固有種であり、野生種は愛知、岐阜、三重の三県にのみ分布しています。                          (厚木植物研究会 農学科2年 久保木 智寛)

植物開花情報(1123) カジイチゴRubus trifidus Thunb.(バラ科) 2016-03-30東京農大・農学部・植物園

カジイチゴRubus trifidus Thunb.(バラ科)

本来は、本州の関東以西の暖地の海岸に近いところに自生する半常緑低木であり、暖地では葉は落葉せず多くが越冬します。また、葉に光沢が見られ美しいことから庭などに植栽することもあるようです。実はこの株も三浦半島から移植したものです。春先、茎の先端部に径4cm余りの白色の5弁の花を咲かせます。6月頃になると、橙黄色の径2cm前後の球形の果実でき、果実は美味しく食べることができ、食べたことがある人もいるのではないですか。ただし、植栽してわかったことですが、生命力が強く地下茎で繁殖し、親株から5m以上も離れた所にあらたな新芽が出てくることから、地下茎から出た新芽をしっかり管理しない繁茂する可能性があり、これらのことを考慮し、維持管理ことが望まれます。
                 (植物園 伊藤健)

植物結実情報(1122) ロウバイChimonanthus praecox Link(ロウバイ科) 2016-03-29東京農大・農学部・植物園

ロウバイChimonanthus praecox Link(ロウバイ科)

昨年末12月14日開花した中国原産のロウバイが早くも結実し始めました。現在各地で植栽され人気のあるロウバイですが、その大半はソシンロウバイ(素心蝋梅)、マンゲツロウバイ(満月蝋梅)と呼ばれる花が大きくの黄色一色ものですが、本種はロウバイの基本種で、植栽して10年ほどになりますが、例年ですと花が咲くとその花の蜜を求めて小鳥が訪れ、花が食いちぎられてしまいます。今年はそのようなこともなく初めて大半の花が結実し始めました。果実の成長は早く、現在長さ10mm弱で、今後の成長が楽しみです。                                      (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1121) ホンコンドウダンツツジ‘ピンクシャンデリア’(ツツジ科) 2016-03-28東京農大・農学部・植物園

ホンコンドウダンツツジ‘ピンクシャンデリア’Enkianthus quinqueflorus Loureiro ‘Pink Chandelier’(ツツジ科)

まるで蝋細工を見ているような釣り下がる釣鐘形の花の上部が鮮やかな紅色をしており、下部の白とのコントラストが大変美しい植物です。原種は中国東南部、香港の山間部に生育2mほどの樹高常緑低木で、現地香港では自生品が減少し、保護植物に指定されています。日本国内に見られる個体は耐寒性の強い選抜種で、ここ厚木キャンパスでも冬季にも屋外で、生育し耐寒性があります。今の季節である初春に花芽を含む冬芽を展開させ,赤味を帯びた葉を展開するとともに、長さ1cm余りの花を咲かせます。花冠の基部に一部は赤く膨らみ、内部には蜜が含まれていると思われます。中国の春節(旧正月)には必ずこのドウダンの枝を玄関に飾り、正月を迎えるといわれます。            (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1120) アミガサユリFritillaria thunbergii Miq. (ユリ科) 2016-03-26東京農大・農学部・植物園

アミガサユリFritillaria thunbergii Miq. (ユリ科)

アミガサユリは中国原産の多年草で、日本には薬用植物として持ち込まれました。花は3〜4月に開花します。茎の上部の葉腋に1つずつ斜め下向きに花を咲かせます。花は鐘状で長さは2〜3cm、6枚の花被片からなります。花被片は先が円く、色は淡い黄緑色をしています。また内面に紫色の網目状の模様があり、和名はこの模様に由来します。雄蕊は花被片より短く、柱頭は3つに分かれています。アミガサユリは貝母(バイモ)とも呼ばれ、鱗茎を薬用部位とします。鱗茎は球形で、白色の分厚い2個の鱗片からなります。
  (博物館実習生 バイセラ 4年 笹原 祐)

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