植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物情報(1168) キヌアChenopodium quinoa Willd.(ヒユ科) 2016-05-15東京農大・農学部・植物園

キヌアChenopodium quinoa Willd.(ヒユ科)

今年もキヌアの播種の季節がやってきました。キヌアは南米アンデス山脈の高地アルティプラーノで数千年前より食用に栽培されている擬似穀物で、現在の栽培種には栽培地に応じて「高原型」、「塩地型」、「谷型」、「海岸型」の4つの品種群があります。そして、キヌアは食物繊維が玄米の9倍!鉄分が5倍!完全食品といわれるほどの栄養価と効能を持つとして注目されています。体育館脇の駐輪場の北側の圃場に近いうちに播種を行う予定ですが、現在予備的にプランターで昨年栽培したキヌアより区分した20系統栽培中です。大半の系統が播種後2日ほどで発芽し、葉野菜としても利用が考えられ他、草丈150cmほどに生長し120日ほどで種子を収穫できるという。  (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1167) クマガイソウCypripedium japonicum Thunb.(ラン科) 2016-05-14東京農大・農学部・植物園

クマガイソウCypripedium japonicum Thunb.(ラン科)

北海道南部から九州に分布し、低山の森林内、特に竹林、杉林などに生育し大きな群落を作ります。近縁種にアツモリソウC. macranthos var. speciosumがありますが、これら2種は膨らんだ形の唇弁を昔の武士が背中に背負った母衣(ほろ)に見立て、源平合戦の熊谷直実と、平敦盛にあてたものです。本種は、草丈は40cmほどで葉は対生するように二枚つき、それぞれ扇型の特徴的な形をしています。花はその間からのびた茎の先につき、横を咲きます。5個の花被は細い楕円形で緑色を帯び、唇弁は10cmに大きく膨らんだ袋状で、白く、紫褐色の模様があります。                 (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1166) ユリノキLiriodendron tulipifera L.(モクレン科) 2016-05-13東京農大・農学部・植物園

ユリノキLiriodendron tulipifera L.(モクレン科)

レストラン前で、北アメリカ東部原産の落葉広葉樹ユリノキの花が咲き始めました。花は比較的高い場所に上向きに咲くために開花に気づかない人も多いのではないでしょうか。
属名Liriodendron のLirioユリ、dendronは樹木の意味で、tulipiferaは花がチューリップに似るの意味で実際よく似ています。また、近縁種で中国南部からベトナム北部に見られるシナユリノキL. chinenseも開花し始めています。              (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1165) スイカズラLonicera japonica Thunb.(スイカズラ科) 2016-05-12東京農大・農学部・植物園

スイカズラLonicera japonica Thunb.(スイカズラ科)

キャンパス内の林縁やフェンスなどでスイカズラの花が目立ってきました。常緑のツル性植物で、冬場を耐え忍ぶ事から別名)ニンドウ(忍冬とも呼ばれます。植物体全体に毛が密生し目立ちます。花は5-7月に咲き、甘い香りがあります。枝先の葉腋から短枝を出し、2枚の小さな葉と2個の花を咲かせます。花弁は筒状で1個の花の筒部の先端部分は上下2枚の唇状に分かれ上唇はさらに4裂します。はじめ白色の花ですが徐々に黄色くなります。          (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1164) ウケザキオオヤマレンゲMagnolia x wieseneri Carrière(モクレン科) 2016-05-11東京農大・農学部・植物園

ウケザキオオヤマレンゲMagnolia x wieseneri Carrière(モクレン科)

公園樹、 庭園樹として植栽される落葉広葉樹で、花は径15cmと大きく花弁は淡い黄白で花を上向きに咲きます。淡い紅色の雄蕊を上に突き出し、中央部に多数の雌蕊が見られます。また、花には強い芳香がみられます。朝鮮半島や中国東北部に生育し花は下向きに咲くオオバオオヤマレンゲM. sieboldii subsp. sieboldii(オオバオオヤマレンゲの亜種に当たるオオヤマレンゲM. sieboldii subsp. japonicaは日本国内に分布します) と日本、朝鮮半島、中国に分布し花は上向きに咲くホオノキM. obovataの自然交雑種と考えられています。
        (植物園 伊藤健)


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