植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報(1158) ニガキPicrasma quassioides Benn.(ニガキ科) 2016-05-03東京農大・農学部・植物園

ニガキPicrasma quassioides Benn.(ニガキ科)

日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、低地の林内に生育する。日本以外では、朝鮮、中国、ヒマラヤに分布する。樹高8mほどの雌雄異株の落葉広葉樹。葉は互生、長さ15〜25cmの奇数羽状複葉で、4〜6対の小葉があります。小葉は卵状長楕円形で先端はとがり、基部はくさび形になります。今の季節、本年枝の葉腋から集散花序をだし、黄緑色の花を多数つけます。花序は2〜4回分岐し、花弁は4〜5個、長さ2〜3mmの楕円形。雄花は発達した花盤があり、花糸の下半部は有毛。雌花の花盤の上には4〜5個に分かれた子房がのっています。花柱は1個。和名が示すように植物体すべての部分に苦みを感じ、授業の際に、太さ5mmほどの小枝を噛んでみると猛烈な苦みを即感じ、しばらくの間苦さが続きます。

画像 上) 雄花序
   下)雄花         (植物園 伊藤健)

北アルプスからの植物情報(1157) タムシバMagnolia salicifolia Maxim.(モクレン科) 2016-05-03東京農大・農学部・植物園

タムシバMagnolia salicifolia Maxim.(モクレン科)

今年の北アルプス山麓は雪解けが早く、白馬岳登山口猿倉は例年になく雪が少なく驚かされます。そして、猿倉付近ではブナはまだ芽を吹かず、わずかにトチノキは葉を展開し始めている程度です。そんな中猿倉から少し下った林の中で、純白のタムシバの花が清楚な花を咲かせています。別名「ニオイコブシ」といい、花には芳香があります。近年の研究で、タムシバは西日本に分布する高木型と東日本に分布する低木型があり、高木型は雄蕊数40〜60、雌蕊数30〜50であり、低木型は雄蕊数50〜70、雌蕊数15〜40と大きく異なっており、これら2型は別種と考えられます。今回見たものは樹高2m程で開花しており、東日本型と考えられ、よく知られるコブシM. kobusの花の下には小型の葉が1枚みられるが、本種には無く区別できます。
(植物園 伊藤健)

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