植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報(1404) ナギイカダRuscus aculeatus L.(キジカクシ科) 2017-01-31東京農大・農学部・植物園

ナギイカダRuscus aculeatus L.(キジカクシ科)

雌雄異株で地中海沿岸原産の常緑小低木。地中海沿岸原産であることから乾燥にも強く、比較的低温にも強く観賞用に栽培されます。日本原産で葉の上に花が咲くハナイカダHelwingia japonica(ハナイカダ科)がありますが、葉を筏(いかだ)に例え和名が付けられています。本種は葉が針葉樹のナギに似ていることからナギイカダと名づけられたと思われます。ただし、本種の葉は退化し、末端の茎が葉のように扁平になり厚みは 0.5〜1mm、長さは3cm程で葉状枝と呼ばれ、先は鋭いとげになっています。この葉状の茎の上に花が1個つきます。秋に葉の中央部につぼみを着け、冬から春にかけて開花し、冬には雌株に赤い果実をつけます。
(植物園 伊藤健)

植物開花情報(1403) オオミスミソウ(キンポウゲ科) 2017-01-30東京農大・農学部・植物園

オオミスミソウHepatica nobilis Schreb. var. japonica Nakai
f. magna Kitam.(キンポウゲ科)

春を楽しむ植物に「雪割草」がありますが、実は「雪割草」は山野草を扱う愛好家・業界などで使われていますが、植物学的には主にオオミスミソウ、近縁種ミスミソウvar. japonica Nakai f. japonica Yonek.、スハマソウvar. japonica Nakai f. variegata Nakaiなどを指しています。ミスミソウは本州中部地方以西と四国、九州に、スハマソウは東日本に分布します。本種オオミスミソウは本州の日本海側に分布します。花には花弁はなく、花弁のように見える部分は萼片で、花色も白色、淡紅色、濃紫色、淡紫色などの変異があり、野生植物には珍しく多彩です。趣味家による交配なども進み、八重咲きなどの変化花も多く見いだされ、園芸的育種も盛んで、近年では新しい園芸植物としてマニアの注目を集めています。             (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1402) Hedychium villosum Wall. (ショウガ科) 2017-01-29東京農大・農学部・植物園

Hedychium villosum Wall. (ショウガ科)

中国・雲南省から導入したH. villosumが開花しました。本種が含まれるシュクシャ属Hedychiumは熱帯地域に多く見られるショウガ科植物の中にあって、比較的多くの種類が温帯域に生育し一部の種類は関東地域でも屋外で生育可能です。また、草丈が2m以上になる大型の種類が多数ある中で、本種は1m余りと小型で、花期も多くの種類が秋咲きなのに対し、1-3月と早春に開花し純白で清楚な花を咲かせています。現地では地生するものもありますが、高木などに幹に着生状に生育します。                     (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1401) トクノシマエビネCalanthe tokunoshimensis Hatus. et Ida (ラン科) 2017-01-28東京農大・農学部・植物園

トクノシマエビネCalanthe tokunoshimensis Hatus. et Ida (ラン科)

春に向かって、温室内ではラン科植物の花が多数開花し始めています。そんな中、開花期に葉が落葉してない熱帯性のエビネ属植物が開花していますが、ここに紹介するトクノシマエビネはその名前からもわかるように鹿児島県徳之島の固有種で、広く国内に見られる多くのエビネ属植物のように開花期に葉が見られます。国内に見られる本属の中では最も早咲きの種で、花弁の色は萼片が紫褐色で側花弁と唇弁が白色のものが基本であるが、変化が多く見られます。                                (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1400)ピタンガEugenia uniflora L. (フトモモ科)  2017-01-27東京農大・農学部・植物園

ピタンガEugenia uniflora L. (フトモモ科)

ブラジル南部〜パラグアイを原産とする常緑低木で、果物として食用に利用されます。ピタンガはブラジル先住民族の言葉で赤い実を意味し、別名としてスリナム・チェリー、ブラジリアン・チェリー、カイエン・チェリーなどと呼ばれます。白色の花は芳香があり、直径2-3cmほどと小さくカボチャのような形状の果実が年に数回つきます。果実は生食もしますが、ジャムやシャーベット、ゼリー、アイスクリーム、果実酒などの加工用にと多方面に使われます。実生で容易に増やすことが出来る為、世界の侵略的外来種ワースト100に挙げられています。 
                    (植物園 伊藤健)

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