植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報(1457) バイモFritillaria thunbergii Miq. (ユリ科) 2017-03-31東京農大・農学部・植物園

バイモFritillaria thunbergii Miq. (ユリ科)

薬草として日本に中国から渡来し、現在では広く鑑賞用植物として栽培される多年草で、逸出したものも時に見られます。生薬名を貝母といい鎮咳、去痰、排膿薬などに用いられています。早春に茎を50cmほどに伸ばし、葉は三〜五輪生し線状披針形で無柄、上部では互生し、葉の先端は巻きひげ状になり、他の植物に絡むように生長します。花は茎の先の部分の葉腋から1〜2個ずつ下向きに開きます。花被は淡黄緑色で長さ2〜3cmの釣り鐘状、花被片の内側には紫色の網状の紋様がみられることからアミガサユリとも呼ばれます。
(博物館実習生 バイオセラピー学科 山下洋冶)

植物情報(1456) タラノキAralia elata Seem.(ウコギ科) 2017-03-30東京農大・農学部・植物園

タラノキAralia elata Seem.(ウコギ科)

タラノキは林縁部や荒地などによく見られる落葉低木。幹全体に棘があるのが特徴ですが、棘がほとんどない個体が稀に見られメダラと呼ばれ、分類学上ではタラノキの品種 f. subinermisとなっています。ここに紹介するのはタラノキの新芽であるタラの芽です。「山菜の王」とも呼ばれており、天ぷらやおひたしなど様々な料理に使われます。枝先の新芽を摘み取ると脇から予備の芽、二番芽が出てきます。すべての芽を摘み取ると木が枯れてしまうため採取は新芽のみが好ましいでしょう。                   
(博物館実習生 森林総合科学科 小松結)

植物開花情報(1455)    2017-03-29東京農大・農学部・植物園

モミジイチゴRubus palmatus Thunb. var. coptophyllus Kuntze ex Koidz. (バラ科)

林縁など日当たりのよい場所や荒地などによく見られる落葉低木。東日本(北海道-胆振地方-、本州-中部地方以北-)を中心に分布し、葉は互生し、葉柄、葉脈にも棘があります。葉身は卵形で3〜5裂し、モミジの葉に似るのでモミジイチゴの名があります。これに対し近畿以西に分布するナガバモミジイチゴ Rubus palmatus はモミジイチゴの基本変種 var. palmatus で葉の形がやや幅広いものが多いことからこの名がつけられています。5月頃には、果実は黄色に熟し、ハイキング等で出かけ見つけた際には食べると美味しく、キイチゴの仲間では、もっとも味がよく、果実酒、ジャムなどにすることもできます。
                       (植物園 伊藤健)


植物開花情報(1454) イトザクラ(バラ科) 2017-03-28東京農大・農学部・植物園

イトザクラCerasus spachiana Lavalée ex H.Otto var. spachiana f. spachiana (バラ科)

ソメイヨシノの片親としてよく知られるエドヒガンですが、そのエドヒガンの枝垂れ性の変異個体の名称をイトザクラ別名)シダレザクラと呼び、学名上ではエドヒガンより先にこのイトザクラに学名がつけられたので、学名はCerasus spachiana Lavalée ex H.Otto var. spachiana f. spachianaに、エドヒガンはCerasus spachiana Lavalée ex H.Otto var. spachiana f. ascendens H.Ohbaとなります。簡単に言うとイトザクラとエドヒガンは同種です。    (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1453)    2017-03-27東京農大・農学部・植物園

ソメイヨシノCerasus x yedoensis A.V.Vassil. 'Somei-yoshino'(バラ科)

厚木キャンパス3月25日「サクラ開花宣言」です。ソメイヨシノはエドヒガンC. spachiana var. spachiana f. ascendens とオオシマザクラC. speciosaの雑種が交雑してできた単一の樹を始源とするクローンであることが判明しています。多くに人が交雑種のため種子はできないと思われていますが、種子はできます。ただし、他花受粉のために種子を発芽した個体はソメイヨシノにはなりません。そして、この実生から素晴らしい新しいサクラの交雑種ができるかも。 (植物園 伊藤健)

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