植物園だより
(植物園ブログ 厚木キャンパス)

植物開花情報(1620) ノコンギク(キク科)2017-10-31東京農大・農学部・植物園

ノコンギクAster microcephalus Franch. et Sav. var. ovatus Soejima et Mot.Ito(キク科)

今年はあまり天候には恵まれませんが、キャンパス内に自生するキク科植物の花が目立ってきました。雑木林内や日当たりのよい場所でノコンギクが花を咲かせています。地下茎を横に這わせ、あちこちから枝を出すのでまとまった群落を作りやすい性質があります。草丈は50-100cmに達し、葉の両面ともに短い毛があり、触れるとザラザラ感があり、葉縁には鋸歯が見られます。茎の先端に散房状の花序を作り、花は8月頃から咲き初めます。頭花は径2.5cmほど、周辺の舌状花は細長くて紫を帯びた白から薄紫、中央の管状花は黄色。種子である痩果は長さ1.5-3mmで先端に冠毛が目立ちます。
  (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1619) コウヤボウキPertya scandens Sch.Bip.(キク科) 2017-10-30東京農大・農学部・植物園

コウヤボウキPertya scandens Sch.Bip.(キク科)

キャンパス内に自生している本種の種子から育てたコウヤボウキが開花しています。本種は関東から九州までの山林の日当たりのよいところに普通に見られる植物ですが、多くにキク科植物が草本植物であるのに対し、落葉小低木です。花は秋の遅くに、1年目の茎に一輪ずつ咲きます。頭状花は筒状花のみ十数個からなり、白い房状、長さ1.5cmほどで、花弁は細長くてよじれています。和名は高野山で本種の茎を束ねて箒の材料としたのでこの名があるようです。                                   (植物園 伊藤健)

植物開花情報(1618) サイカチGleditsia japonica Miq.(マメ科) 2017-10-26東京農大・農学部・植物園

サイカチGleditsia japonica Miq.(マメ科)

少しずつ紅葉も始まり秋の深まりを感じる今日この頃。ふと足元を見るとこの写真のような長さ30cmもある大きなさやを見かけたことはありませんか。これはサイカチという樹木のさやで、中には種子が入っています。サイカチの幹には長さ7-8cmほどの鋭いトゲが見られるのが特徴です。別名はカブトムシノキとも呼ばれ、樹液にカブトムシが集まることから名前がついたと言われています。このさやを水にぬらすとサポニンを多く含むことから泡立ち、かつては石鹸として利用されていました。   
                    (博物館実習生 森林総合科学科 小松結)

植物結実情報(1617)ヤマラッキョウAllium thunbergii G.Don (ヒガンバナ科)  東京農大・農学部・植物園

ヤマラッキョウAllium thunbergii G.Don (ヒガンバナ科)

草丈50cm余りのネギ属Alliumの多年草で、本州福島県以南の地域に生育する多年生草本。やや湿潤な草原に生育することが多く、湿地の周辺にも見られます。初夏から中空の花茎を伸ばし、9-11月にかけて紅紫色の球状花序(ネギ坊主)をつける。花の雄蕊が長く突き出、花弁(合花弁)は6枚ある。葉は根出葉、断面が稜形で幅は5-1cm程度、揉むとニラA. tuberosumのような匂いがする。食すこともできますが、花が美しいことから山野草として人気はあります。 (植物園 伊藤健)

植物結実情報(1616)ヒマラヤスギCedrus deodara G.Don (マツ科)  東京農大・農学部・植物園

ヒマラヤスギCedrus deodara G.Don (マツ科)

今年は当たり年なのか昨年と異なりか本種の果実・球果が多数見られます。ヒマラヤスギはインドのヒマラヤ地方からアフガニスタンにかけての原産で別名)シーダーローズ。明治初期に日本に渡来し、ピラミッド形の樹形が優美で特に洋風庭園や公園などに多数植栽されましたが、現在ではかつてほど植栽はされていません。多数見られる果実・球果は長さ 10cmあまりの大きな円筒形の松かさとなり、成熟すると球果の鱗片の隙間にある種は風に飛ばされ、鱗片は重たいのでパラパラになり脱落します。ただし、球果の先端部はばらばらにならずバラの花に似ることから、近年リースなどの材料のシーダーローズとしてよく知られます。             (植物園 伊藤健)

ページの先頭へ