ランドスケープの広場
(造園科学科)

De la FRANCE No46:Villa Savoye

〜フランスから No46:サヴォア邸 〜

月がとても綺麗です。日本からと同じ月を見ているのだと思いますが、時間は明らかにずれています。暗くなって月が綺麗に見え始めるころ、日本は朝7時。
日本とフランスの時間はずれていますが、日付と曜日は一緒。でも、祝祭日は違います。
フランスで買った2010年版の手帳。見開き1週間。ページの角は週が終わるとちぎれるようになっています。フランスでの残り時間がわかるように、9月以降の角はもう既にちぎってあります。
明日が終わると、残りの角は4つになりました。

ときどき話題にする建築家ル・コルビジェ。
個人的にファンもどきというのもありますが、フランスにはあちらこちらに彼の作品があるというのもついついネタにしてしまう理由のひとつ。
そしてもうひとつは、建築の学生さんに「造園」という授業をすることもあるので、少しは接点を持とうという一応前向きな姿勢から彼の作品を観ることが多いこともあります。
作品を観ていて感じるのは、コルビジェは建築家(アーキテクト)ではありますが、建物が周辺環境と見事に対話しているということ。その点から言うと、「ランドスケープ」をうまく使う「アーキテクト」な気がします。
言ってみれば「ランドスケープアーキテクト」
でも、これは日本語では「造園」。
でも、彼は造園的発想を持っていたのでは…と、感じるのも話題にしてしまう理由のひとつ。

パリの郊外にあるサヴォア邸もそんな作品。
実は、ここはそれほど見に行かなければという気持ちではなかったのですが、せっかくなので出かけてみました。
しかし、2階の居間の入口に立ってびっくり。
囲まれているけど開放的な、区切られているけど連続的な、心地よいとはこういうことを言うのかというほどの、明るく、そして爽快な部屋。
これは絶対に建築物の造形だけが創り出す空間ではないと思います。
セーヌ川を遠くに見通す高台の樹林に囲まれた芝生広場に建つ建築。
そのすべての要素が、この部屋の心地よさに欠かせないように感じられました。

サラッとみれば30分。現地でいただいたパンフレットでは1時間が標準見学時間らしいのですが、気がついてびっくり。あっという間の2時間30分でした。
パリから30分。駅から2kmという、けして行きやすいところではないにも関わらず、建築家らしい人や学生のグループが現場で熱心にディスカッション。
小学校の低学年くらいの子供達が、ガイドツアーのスタッフに質問までしているのには感心しました(簡単な質問のようでしたが)。
しかもなんと! こんなところで私が非常勤で行った世田谷の女子大の建築を卒業された方にも遭遇。久々に日本語でマニアックな会話を愉しめました。
(S)

笹の花の,生け花。

ササ(笹)はタケ(竹)に近縁の種で,いずれもイネ科に属する,アジアに固有の植物です

なかなか花をつけず,普通は地下茎から新しい芽が出て大きな株を作ります

ところが,夏の暑さの影響もあってか,花をつけました

チシマザサ(千島笹)といい,北海道の千島に(も)自生することから命名されましたが,本州中部の高山帯に自生しています

良く見ると,イネ等と似た形態の花が観察できます

山小屋前のベンチで,「生け花」 をしてみました。足・瓶・地味な花...何とも不思議なひとときです


2010.7.30  by K2

お花畑の裏側で・・

一面に広がる高山のお花畑
心和む光景ですが、そこは植物たちの戦いの場でもあります

ライバル達を出し抜き、いかにして昆虫を呼び寄せるか・・
場所によって、季節によって、勝ったり 負けたり
そんな生態的な競争関係を明らかにするには・・地道な調査と観察が不可欠です

写真は、白馬岳周辺での調査風景
花にやってくる虫達を、何時間も根気よく調査します

by Y

修士論文中間発表会

先日、大学院造園学専攻では修士課程2年生の中間発表会が行われました

今回は15名が各々の研究の途中経過を発表しました

大変興味深い内容ばかりでしたが・・・先生方から多くのご指摘もありました

大学はもうすぐ夏休み しかし彼らにとってはこれからが追い込みの大切な時期

最後に大きな成果が出せるよう、あと半年、精一杯頑張りましょう

by K

De la FRANCE N°45 :14 Juillet

〜フランスから N°45:キャトーズ ジュイエ 〜

先週水曜日、7月14日(14:キャトーズ、7月:ジュイエ)はパリで朝を迎えました。
セーヌ川を眺める部屋。川畔のポプラ並木の向こうには、ルーブル美術館の美しいファサード(建物の表面)。ルーブルから左手のほうにはチュイルリー公園とシャンゼリゼ通りの樹木が続いています。客を待つわけでもなく本を読みふける路傍のブキニスト(古本売り)を、窓辺に座ってスケッチしているとちょっとした画家気分。
なんでもこのホテル、作曲家のワーグナーやシベリウス、印象派画家のピサロも滞在したとか。近くにはピカソも出入りしていたという画材屋さん。扉を開け店に入ると、内装の木の香りと油絵の具の香りが程良く溶け込んだ空気に、からだがしっとりと馴染んでいきます。

前回はボーヴェの街の広場のお話をしましたが、シャンゼリゼ通りも季節ごとにスペクタクル(イベント)の舞台になります。ノエル(クリスマス)のイルミネーション、パリマラソン、そして明日25日は、激走3週間のツール・ド・フランスのフィニッシュ。
6月には、シャンゼリゼ通りの車道一面は、一晩で田園に変身。
土日祝の3連休を使い、若手農業従事者が主催する『ネイチャーキャピタル』。
菜の花やラベンダー畑、カボチャやエンドウ豆、羊や牛、そして人で埋め尽くされました。
草原の向こうに凱旋門が見えるのも不思議な光景。
シャンゼリゼ(エリゼの原野)。もともと街のはずれの野原だった場所は、今やファッションをはじめとする世界の先端モードの街としてだけではなく、パリに華やかさを添える舞台として世界の人々をもてなしています。

そんなシャンゼリゼも、「7月14日」はまた全く違った仮面をかぶります。
祝日の朝をのんびりと流れるセーヌ川。
でも、それもつかの間。この静かな空気を切り裂く轟音とともに、フランス3色旗のスモークを引いた空軍のアクロバットチームが、シャンゼリゼ通り上空を一直線に飛び去って行きました。
そう「キャトーズ ジュイエ」とは「革命記念日」。
大統領官邸であるエリゼ宮の前の大通り、それがシャンゼリゼ通り(Champs-Elysées)(違った仮面をかぶるのではなく、羊の仮面をとるのかもしれませんが)。
ルイ14世のころヴェルサイユやパリの街が、今のような広幅員の直線放射状街路になった理由に、権力の象徴と大きくなった軍隊の移動の円滑化が原点にあるとも言われます。
白バイ、騎馬隊、兵隊、装甲車に戦車にヘリコプター部隊。今はそのころとは様相は違いますが、これだけ大規模な軍事パレードを見ると、この街の骨格を造った当時にとっての、この街のつくりの意味が見えてくるようです。
しかも、パレードは凱旋門から東の方向へ。シャンゼリゼを下り、ルーブル宮の入口でもあるコンコルド広場へ進んでいきます。ここには大統領をはじめとする要人の特設スタンド。
スタンド席からは、向こうから少しづつ下ってくるパレードを順光で見ることができる。

パレードの内容はさておき、劇場化するパリの街。
…奥が深いです。(S)

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