博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

今年の収穫祭の様子

 先週末10月28日〜30日の3日間、農大世田谷キャンパスでは、創立125周年記念収穫祭が開催されました。もちろん「食と農」の博物館でも、秋田県の合田農場さん、茨城県の大嶋農場さん、長野県の中野市農協さん等に出展していただいて、新米や果物などがずらりと並んで来館者の方々を誘っていました。大嶋農場さん主催のお味噌作りや、米粉を使ったフォカッチャ講座といったイベントもあり、館内は連日大にぎわいでした。
 食欲の秋、美味しいものだらけの模擬店を巡ったり買い物をしていると、とてもではありませんが胃の容量が追い付きません。私はお米と(お値段高騰中の)野菜をたくさん買えてほくほくですが、一度に持って帰れませんでした。食のイベント目白押しで、11月19(土)・20日(日)には、「信州木祖村観光と物産展」も控えています。
 収穫祭が終わると、一気に秋が深まった気がします。けやき広場のケヤキも綺麗に色づいて、落葉が始まりました。これから寒くなりますが、風邪に気を付けて秋を存分に楽しんでくださいね!

博物館実習レポート「馬事公苑ガイドウォーク第3回」

 10月26日(水)馬事公苑にて「馬事公苑ガイドウォーク」が行われました。この日はお天気にも恵まれ、爽やかな秋晴れのもと、馬事公苑閉苑前の最後のガイドウォークに28名の参加者の方にお集まり頂きました。

 まず、森林総合科学科の中村幸人先生解説により、苑内の植物観察を楽しみました。木の1本1本や木の実ひとつひとつの名前や見分け方を教わりながら、秋の雑木林の景観を楽しみました。

 先生のお話を聞きながら、皆さん地面を見下ろしてドングリを探していらっしゃいました。皮をむくとこんなに色が違って驚きました。
 私もさっそくドングリを発見!食べられるとのことで皮をむいて口に入れてみると、最初は渋いですが噛むほどナッツのような味がしました。右側が食べられるスダジイのドングリです、お間違えなく!

 後半になりいよいよ馬事公苑の大奥、厩舎の見学!!本来、一般公開されていないバックヤードの見学だったので参加者の皆さんも興味津々なご様子でした。

 馬の診療所を見学させて頂いたのですが驚きの連続でした。内視鏡やエコー、聴診器など人と変わらない医療機器が使用されていました。実際に聴診器を使って馬の心音を聴くことができ、参加者の皆さんは馬の心臓の音を熱心に聞いていらっしゃいました。

 馬の体についても説明して頂いたのですが、なんと馬は人で言う中指の部分だけで立っているそうです…すごいですね!他にも蹄は痛みを感じないことや、歯が伸びるため1~2か月に一度歯を削らなければならないなど面白い情報をたくさん頂きました。
 
 馬について学べたり、普段見学できないバックヤードを見させてもらったりと充実した1日になりました!!
                         (博物館実習生S.K&M.A)

博物館実習レポート「楽しく学べるしょう油講座」

 秋とは名ばかりの暖かい日が続いておりますが、私たちの気持ちはさすがに秋から冬へと向かっています。なぜなら寒い季節になると「すき焼き」が恋しくなってくるからです。すき焼きと言えば割り下にしょう油を使いますが、皆様しょう油にも色々種類があることをご存知ですか?

 10月23日(日)、「食と農」の博物館2Fのセミナー室では「楽しく学べるしょう油講座」が開催されました。講師は短期大学部醸造学科のしょう油博士こと舘 博先生です。講義ではしょう油の成り立ちやしょう油を作るのに欠かせないこうじ菌、しょう油の種類と違いなどについて詳しく解説していただきました。さらには現在最先端のしょう油ということで、身体に優しいしょう油や粉末状のしょう油なども紹介して下さいました。しょう油に関する様々なお話を、おもしろおかしく聞かせていただき会場はおおいに盛り上がりました。

 講義の後は試食の時間でした。こいくち、うすくち、さいしこみ、たまり、しろしょう油の5種類のしょう油を豆腐やかまぼこに付けてみてどれがおいしいか比べてみました。粉末醤油は、トーストやアイスクリームにふりかけて試食しました。意外にもアイスクリームやトーストにもしょう油は合うのですね。どれもとても美味しかったです。

 日本人にとっては身近な調味料のしょう油ですが、私たちが親しんでいるこの味は長い歴史のなかで生まれたもので、またこれからの歴史のなかでもより味わい深く、健康に配慮したものへと改良が続いていくのですね。しょう油の魅力を再発見できたとても有意義な時間でした。

                          (博物館実習生I.S)

「田中芳男」展のご紹介

 同じく、10月12日(水)より開催中の展示が、
大日本農会附属東京高等農学校初代校長 田中芳男没後100年記念企画展
「田中芳男と東京農業大学―博物学から近代農学へ―」です。

 田中芳男(1838-1916)は明治時代の博物学者。官僚、貴族院議員として日本の農林水産業の発展に大きく寄与した人物です。「究極の”よくわからないけど偉い”人」(荒俣宏)、「日本の博物館の父」、「勧農開物翁」などと呼ばれる多彩な学識と功績を持つ彼が、東京農業大学の前身、東京高等農学校の初代校長であったことはあまり知られていません。

 田中が校長をつとめた期間は明治35年(1902)から40年(1907)の5年間。明治24年(1891)、榎本武揚の創立によって育英黌農業科としてスタートした東京高等農学校は、この間に成長期を迎えます。本展は、農大図書館大学史資料室の資料を中心に、当時の卒業アルバムや標本室の写真などを展示し、田中と農大との関わりをあらためて振り返るものです。
 農大史の知られざる一端を覗いてみましょう。

「農学2.0」展のご紹介

 10月12日(水)より開催中の企画展「農学2.0 農のこころで社会をデザインする」展。
今、農学にご興味のある人はもちろん、興味が「ない」人にこそ是非見ていただきたい展示です。

 現在、厚木キャンパスにある東京農業大学の農学部は、日本の私立大学の中で最も古くに開設され、農業を専門に教えてきました。「農学2.0」というのは、現在、農大農学部が新しく掲げている造語で、いま頭に浮かぶ「農学」、現行の食料・家畜の生産を主とする農学を1.0とするならば、「農学2.0」は次世代の農学を目指し、持続可能な生産方式を探り社会そのものを耕していくことが目的です。
 展示の一部をご紹介すると、「プロダクション(生産)」のコーナーでは、〈光で変わる未来の農業〉と題して4色のLED光を使った苗の栽培実験を展示しています。植物は、照射する光の色(光質)によって成長が大きく異なり、現在、光の波長を利用した栽培技術が発展を続けています。成長・開花の促進、草姿調整、開花調節、品質向上、病害虫の防除など、さまざまな分野で光を使った技術が確立されれば、農業は薬品や化学物質を用いない、自然にも人にも優しいものとなるのでしょうね。

 展示室は他にも、「バイオリソース」「プロダクション」「アニマルサイエンス」「ソーシャルデザイン」の4つのテーマで色分けされています。現在進行中の農学研究の一端、是非ご覧ください。特に中学生・高校生のみなさんは、将来学びたいことの参考にしてみて下さいね。

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