博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

サクラソウ展

 各所の桜も青々とした葉を繁らせている今日この頃。
 ゴールデンウィークを前に博物館では、春の恒例サクラソウ展が始まりました!
 まさしく“可憐”という言葉がぴったりのサクラソウは、江戸時代から人々に親しまれてきた「古典園芸植物」のひとつです。
 展示では、昔の鑑賞方法に則った階段状の花壇に、90品種を超える130以上の鉢がずらりと並んでいます。花形や花色、花のつき方、どの要素ひとつとってもバリエーション豊かで見応えたっぷり!
 また、品種名(花銘)には花容に謡曲や故事を見立てたものも多く、いずれの花も典雅で素敵な名前をお持ちです。江戸以来サクラソウの育成に熱を上げ、愛好してきた人々の教養が垣間見られて面白いですね。
 会期は5月6日(火)まで。たくさんのサクラソウを前に、カフェ・プチラディッシュで華やかなひと時をお過ごしくださいね。

博物館実習レポート 『農と祈り―田の馬、神の馬―』展関連講演「馬の宗教的機能」

 4月19日土曜日、博物館2階のセミナールームにて、3月下旬より展示されている『農と祈り―田の馬、神の馬―』展の関連講演が行われました。講師に小島瓔禮教授(琉球大学名誉教授)を迎え、セミナールームは、学生や一般の方々で満席となりました。

 みなさんは“ハラへ”という言葉の意味をきちんとご理解されていますか?
結婚式の神前式で斎主が幣を使用したり、相撲で関取が塩をまきますよね。それは、清めるための行為です。清めるために“ハラヘ”を行うのです。
 我々にとってウマとは、他の4趾の動物と違い神に近い動物だといわれています。
先ほど紹介した“ハラヘ”でいい世の中にする。そのシンボルが馬なのです。
昔は大祓えという行事があり、その大祓えの儀式のしるしの物として、国造(地方を納める官職)は馬一頭を納めていました。
 天の岩戸神話の中の、「天の斑馬(ぶちこま)」のお話をご存知ですか?
太陽の神である姉のアマテラスによる稲の水田耕作やその収穫準備を、弟のスサノヲが妨害する物語です。スサノヲは天の斑馬の毛皮を生きたまま剥ぎ、作法とは反対の順にして剥ぐ「逆剥ぎ」をして、アマテラスの機織り屋に投げ込みました。
これらのことからこの神話は、乱暴をしたスサノヲをケガレの象徴として追放する、ケガレを祓う儀礼の起源神話となっています。
 これから類推すると、天の斑馬もハラへのしるしの物に違いありません。
ハラへは身を清めるだけの行為ではなく、それを通して願いをすることでもありました。
天の岩戸のお話では、アマテラスはスサノヲにハラヘを行うとともに稲の豊作を願っていたはずです。

 このような講義をわかりやすくお話していただきました。
小島教授は、資料も手書きでパソコンも使わず、黒板に板書という最近では珍しい講演方式を採られました。それもまた今回の講演の魅力ではないかと思います。
 『農と祈り―田の馬、神の馬―』展は9月15日まで展示が行われていますので、ぜひ一度見にいらしてください。
                    (博物館実習生 畜産学科 R.O)

学芸員実習レポート・馬事公苑ガイドウォーク第1回「プロと見て歩く植物と馬」

 4月12日(土)、毎年恒例の馬事公苑ガイドウォーク「プロと見て歩く植物と馬」
春の回が開催されました。
天候にも恵まれ、暖かな陽だまりの中前半は植物について、鈴木 伸一先生(東京農大短期大学部 環境緑地学科 教授)にガイドして頂きました。
普段何気なく眺めている木々花々も、それぞれの特徴や由来がわかると、お散歩がより一層楽しくなりますね。枝垂れ桜も満開で、春の訪れを全身で感じることができました。

 後半は厩舎に移動して、馬事公苑のスタッフの方々と獣医さんに、なかなか耳にすることのない馬の「診療」についてお話を伺いました。
参加者の皆様の様々な質問が飛び交い、興味深いエピソードが盛り沢山。
今回協力して頂いたポニーのチェリーちゃんも、とても愛らしい表情やしぐさで私たちを魅了してくれました。

 さて、次回の馬事公苑ガイドウォーク夏の回は6月15日(日)になります。
今度はどんな姿をご覧いただけるのでしょうか。四季折々の馬事公苑を楽しんで頂けたらと思います。
沢山の皆様のご参加、心よりお待ち申し上げております。
                     (博物館実習生 畜産学科4年 M.S)

宇野誠一郎写真展「かえるたち・春から初夏へ」

 ただ今博物館の階段スペースに、青々とした水田風景が広がっています。
 レンズの焦点の先には、茶や緑の背景につややかな瞳。カエルです!
 関東各地で撮影された写真には、冬眠から醒めて春景色を望むカエルたちの小さな姿が、彼らと同じ目線から捉えられています。色々な種類がいますが、いずれも愛嬌があってかわいい!
 展示期間は5月いっぱいまで。宇野さんご本人より解説を伺える講演会も予定しています。ぜひ観にいらしてくださいね!

農大「村の古民家」完成

 この冬の大雪が嘘みたいにすっかり暖かい日が続いています。
本日は農大の入学式でした!
 春から新入生や新社会人になられた皆さま、新しい生活にはもう慣れましたか?そうでない方々も、年度があらたまると気分がウキウキするものですよね。
 さて、3月末から2階の展示室に突如出現した謎の家屋。
その正体は、学術情報課程の監修による農村の古民家をモデルとしたジオラマ展示でした!次々と運び込まれる建築資材に目をみはっていると、あれよという間に博物館の中に家屋が建ちました。さすがプロ、すごい手際です!
 完成内部には居間と土間があり、色々なものが置かれている模様。ここには、農大が誇る古農機具のコレクションの数々が、古民家という生活空間の場に再現されることになります。かつて使われていた道具の用途や背景について深く知りえる装置であるだけでなく、学芸員を目指す学生が資料を観せるための展示を学ぶ場でもあるんですよ。
 新しい展示、ぜひご覧にいらしてくださいね!

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