博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

博物館実習レポート 「プロと見て歩く植物と馬」―馬のいる風景を楽しむ・初夏―

 6月15日(日)「食と農の博物館」×「馬事公苑」のガイドウォークツアーの第2回目となる『プロと見て歩く植物と馬‐馬のいる風景を楽しむ・初夏‐』が開催されました。梅雨の時期にもかかわらず天候にも恵まれ、多くの方がご参加くださいました。
年に4回開かれるこのイベントは、1か月前には予約が埋まってしまうほど大人気で、ツアー終了後には次回の予約も承り、今回も大盛況でした!!!

 前半は、植物の専門家のレクチャーを受けながらの馬事公苑の散策ツアー。東京農業大学造園科学科 水庭千鶴子先生がガイドしてくださいました。
 プロの目線から見る馬事公苑のみどりは、豊かな自然を感じることのできる空間として、都市の中の重要な要素のひとつです。馬事公苑内の武蔵野自然林を散策中にはなんとヘビに遭遇!!!身近な生物を作り出してくれるのも森があるおかげなんですね。真夏を感じさせるような暑い日だったので、木陰の涼しさが身に染みて、普段何気なく見ている緑のありがたさを実感しました。馬事公苑にあるような緑が、都市の中にもっと増えてくれるといいですね!

 後半は、普段入ることのできない馬の厩舎を見学させていただきました。続いてお見せいただいたのは、馬の蹄鉄の交換作業!馬の爪切りから始まり、馬の足に合わせて一本の鉄から蹄鉄を作り出し、取り付けていく作業は圧巻でした!初めて見る削蹄師の方々の見事な職人技に、参加者の皆様は興味津々で終始質問が飛び交っていました。そしてお土産に競走馬が使用していた蹄鉄を頂き、大満足のツアーとなりました!!!

 さて、次回の開催は秋の回で9月27日(土)です。馬事公苑をいつもと違った目線で散策してみてはいかがですか?たくさんの皆様のご参加、心よりお待ちしております!
(博物館実習生 造園科学科 A.O)

博物館実習レポート 「日本の馬とその周辺」(「農と祈り」展関連講演会 第3回)

 6月14日(土)、現在開催中の開館10周年記念展示『農と祈り―田の馬、神の馬―』の関連イベントとして、博物館2Fセミナールームにて講演会が開催されました!

 今回の講師は、本学学術情報課程 木村李花子教授。
講演のタイトルは「日本の馬とその周辺」です!

 日本の馬文化について、その3つの大変革期(古墳時代・明治時代・昭和35年以降)に焦点をあて、国家と馬の関係性がどのように変わったのか。また、農民と馬の関係性を、特に祈りと信仰の側面からお話して頂きました。
 古墳時代では東アジアの馬文化が導入され、国の権力を表すために馬には豪華絢爛な装飾が施されるようになりました。そして、明治時代になると西欧の馬文化が導入され、西洋をモデルとした近代日本の国策により、農村の馬は次第に軍馬として作られるようになったそうです。さらに、昭和35年以降になると、日本の農機具の機械化と共に、今まで農耕馬として農民と共生してきた馬は私たちの生活から一気に消えていくようになり、現在へと至ります・・・。
 日本の馬は、農民から国家に至るまで、どの時代においても重要な役割を担い、日本人にとっては欠かせない存在でした。また、農民にとって身近にあった馬は、祭事や信仰に生きる祈りの対象として人々から崇められる存在でもありました。このように日本の馬は人間に労力を提供し、祈りを司る存在でもあるという2面性を持つ動物として、現在まで私たちの暮らしを支え、共に生き続けてきたのです。

 関連講演も第3回目を迎え、講演後も熱心に質問される聴講者が多く、とても充実した会となりました。聴講された皆さんも、今回の講演のおかげで「農と祈り」の企画展示もよりいっそう楽しめるようになったことと思います。

 次の関連講演は、7月12日(土)14:00より4回目となるラストの講演です。博物館2F・セミナー室にて開催されます。聴講は自由参加なので、興味のある方は是非ご参加ください。たくさんの方々のご来場をお待ちしております!!!
                  (博物館実習生 造園科学科 A.O)

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