博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

霜柱

  晴れた朝、博物館入口の植え込みの中でなにやらキラキラと光っていました。
  よく見てみると…?お、霜柱だ!きっと早朝にどなたか遊んだのでしょう、触ってみたい、抗えない欲求ですね!倒れた氷の柱が光を白く反射していました。地面からにょきにょき生えて林立している様子は、まるでエノキのようです。水晶のようだとか、氷のお城のようとでも例えるべきでしょうか、ありのままの感想でした。
  農作にとっては迷惑ですが、それにしても綺麗なこの現象。西日本出身である私は、世田谷に来るまで見たことがありませんでした。「霜柱」は、「霜」と違って空気中の水分が降りてくるのではなく、地中の水分が地表面で冷やされて発生するのだそうです。そして、関東ローム層の赤土の粒子は水分を含みやすく、霜柱を発生しやすいとのこと。どおりで今までお目にかかれなかった訳です。
  霜柱が出来るには、地表面の温度が0℃以下になることが条件。やはりまだまだ寒いですね。寒暖の差に体調を崩されないようお気を付けください。

カブトエビと矢吹町のお米

  トークセッションと同日、会場では、福島県西白河郡の矢吹町で無農薬栽培されたお米の配布イベントがありました。「バイオミメティクスを超えて!」展でも紹介している、生きる化石“カブトエビ”を使った農法で作られたお米です。
  矢吹町では、「田んぼの学校」として地元の小学生を対象に田植えを通して農業や環境への理解を深める取り組みが行われています。今回の展示を手掛けた昆虫学研究室(長島孝之ゼミ)では、矢吹町で開かれる田んぼの学校のお手伝いをしています。
  小さな卵から孵ったカブトエビは、絶えず水底を泳いで土を掘り起こすことで水田除草の手助けしてくれるのだそうです。農薬を使用した環境では生きられない彼らが住める田んぼは、有機栽培の証。会場では、地元の若手農家グループ「やぶきぐるぐるノーカーズ」のご提供による美味しいコシヒカリが来館者の方に振る舞われました。
  この矢吹町のお米「YABUKIMAI」、ご希望の方は是非カウンターまでお声お掛けください。数に限りがございますのでお早めに!

展示関連トークショー第3回「昆虫の雑学に学ぶ」

  ご好評をいただいております企画展「バイオミメティクスを超えて!―昆虫などの生き物や自然に学ぶものづくり―」展に関連して、先日1月24日(土)に第3回目となるトークショーが開催されました。

  今回のゲストは、国立科学博物館名誉研究員の友国雅章先生。「昆虫の雑学に学ぶ」と題して国立科学博物館の昆虫研究の取り組みとバイオミメティクスについて幅広くご講義いただきました。また、より専門的なお話として、蛹や成虫、卵など色々な形態で冬を超える昆虫たちの姿もご紹介くださいました。
  バイオミメティクスの研究を発展させるには、生物学、工学、化学、物理学、数学、情報科学、材料科学…といった強力な異分野連携が不可欠とのこと。座談の場面でも、子どもの頃の昆虫との触れ合い、教育について会場を交えて話が盛り上がりました。

  トークショーは全日程終了しましたが、展示は3月15日(日)まで開催しています。まだご覧になってない方はお見逃しなく!

「お米について学ぼう!」ワークショップ第3回

  おモチざんまいのお正月も過ぎ去って久しい今日この頃、博物館では1月24日(土)に「お米について学ぼう!〜小学生と大学生がお米について一緒に考えるワークショップ〜」第3回が開催されました。
  今回のテーマは「世界のお米について学ぶ」。本学教授の夏秋啓子先生(国際農業開発学科、本学副学長)と研究室のみなさんがお米についてレクチャーしました。

  小学生を対象としたこの講座ではまず、ジャポニカ、インディカ、ジャバニカといった米の種類や世界の米作りについて、クイズ形式で学びました。なかでも、アフリカでの米作りについては実際にウガンダに赴いて農業実習を行った大学生が、現地の食習慣について詳しくお話してくれました。
  アフリカで作られている「ネリカ(米)」は、乾燥や雑草に強い「アフリカイネ」と収穫量の多い「アジアイネ」を交配させた新しいお米。実際に手に取ってよく観察した後、炊飯器で炊いたネリカの試食も行いました。マイクを向けられると、意外にみなさん食レポ上手!普段食べている日本のご飯と比べて、味や水分量がどう違うか?といった細かな感想も聞くことが出来ました。
  また、研究室の顕微鏡を使って、米やイモなどいろいろなでんぷんの粒の形や大きさを観察しました。大学で使われる専門的な機材には、小学生のみなさんも興味津々。学生に使い方を教わりながら熱心にプレパラートを覗き込んでいました。目指せ未来のサイエンティスト!

  NPO法人農業情報総合研究所主催による今回のワークショップ(全3回)、いつも食卓に並ぶ「お米」について、その生産から流通、世界の米作りまで様々な観点からアプローチが行われました。ご参加されたみなさんも、その道のスペシャリストの先生方に加え、現役の農大生と一緒に学ぶことでより一層理解が深められたのではないでしょうか?

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