博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

博物館実習レポート「乾物講座〜切干大根〜」

 2月21日(日)、博物館2階セミナー室にてNPO法人農業情報総合研究所主催によるワークショップ「乾物講座〜切干大根〜栄養、健康効果、切干大根料理を学んでみませんか?」が開催されました。
 講師には、本館館長であり東京農業大学応用生物科学部 食品安全健康学科教授の上原万里子先生と、三軒茶屋で乾物店「あだち商店」を営む足立晃巳(てるみ)さんをお迎えしました。女性の方だけでなく男性の方もいらっしゃり、幅広い年代の方にご参加いただきました。

 前半は上原先生による「切り干し大根の健康講座」。切干大根の栄養価を中心に、ビタミンなどの栄養素や吸収に関する講義が行われました。皮をむいた生の大根よりも切干大根の方が(ビタミンCを除き)圧倒的に栄養価が高く、どのような栄養素のあるものと食べ合わせると良いか、また体への作用までお話いただきました。もっとも印象的だったのは、切干大根を戻した水に栄養価が流れ出ている、ということ。これには参加者のみなさんも「今までもったいないことをしていた!」と驚かれていました。
 あだち商店さんから、花粉や肌荒れの改善に効果が期待されるオリーブ茶がふるまわれ、参加者のみなさんは、お茶を片手にリラックスしながら講義を受けていらっしゃいました。

 そして後半は、足立さんによる切干大根の調理講座です!今回調理したのは、切干大根の焼きそばと、切干大根と菜の花の胡麻味噌和え。まずは足立さんに調理する上でのアドバイスをお話していただきながら、お手本を見せていただきます。お手本を見た後は、それぞれのグループで調理開始です。あだち商店のご主人も一緒に、みなさん協力しながら和やかなムードで進みました。
 調理が終わればいよいよ実食!取材中のわたしも少しいただきましたが、どれもとっても美味しかったです!乾物を使った料理のアドバイスや情報交換をしたりと、みなさん談笑しながらお食事を楽しんでいました。

 最後に私が最も印象に残ったお話を書かせていただこうと思います。東日本大震災の際、食品の買い込みが話題になりましたが、食品スーパーで最も売れ残っていたのが乾物だったそうです。栄養価が高く、保存もきくのに調理方法などが分からず避けられてしまいました。足立さんはもっと乾物の使い方を知って、たくさん食べて頂きたいとおっしゃいました。こんなにおいしくて栄養価の高い乾物を食べないなんてもったいないですね!積極的に食べていきたいものです。

 「食と農」の博物館では、次年度も様々なイベントが企画されています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
                    (博物館実習生 バイオセラピー学科 A.K.)

来月、本が出ます!

 とっても素敵な本ですよ!
 タイトルは、「農の暮らしに生きた女わざ」。
現在開催中の「女わざと自然とのかかわり」展の記念出版として、20余年に渡って刊行されてきた冊子『女わざ』の中から布に関わる記事を集めて編集したものです。そのほか、東北の布の歴史や染織技術にまつわる論考や会期中に行われた対談等を収録し、来月上旬に発行いたします。手書き文字とイラストで綴られた誌面の趣をそのままに、翻刻が添えられてより読みやすくなりました。東北の民俗に「衣」を通して触れることが出来る一冊、どうぞお楽しみに!

 これに併せて先週、「女わざの会」代表であり、今回の展示を監修された森田珪子先生のご自宅(岩手県奥州市)にお邪魔してきました。ハタを見せていただいたり、活動のきっかけや東日本大震災の時のお話など、貴重なお話をたくさんお伺いすることが出来ました。
 個人的には、島根出身である筆者が岩手に行くのは初めてのことで、東北新幹線も車窓の風景も何かと新鮮でした。地図で漠然と知るだけであった北上川も実際に見られ、今回の本の中で先生方が岩手・東北の風土を語るのに筆を尽くしていらっしゃる理由を垣間見た気がして、あらためてまたじっくり見て廻りたいと思いました。
 展示はいよいよ来月3月13日(日)まで。未来に伝え継ぐべき数々の布のかたちを是非ご覧ください。

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