博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

博物館実習レポート「世田谷で採れる旬の野菜とおいしい食べ方を学ぶ体験教室」第2回

7月22日(土)、先週に引き続き「食と農」の博物館では小学生親子を対象に「世田谷で採れる旬の野菜とおいしい食べ方の体験教室」が開催されました。第2回目の今回の講師は東京農業大学短期大学部醸造学科、「日本一のしょう油博士」こと舘博(たちひろし)教授です。

今回のテーマは「しょう油」。講義の前に舘先生による実験が行われました。ホットプレートの上にしょう油をかけるとどんな匂いがするのかという実験でした。近くで匂いを嗅いだ子ども達からは「香ばしい!」「おもちの匂いがする!」などの声があがりました。舘先生曰く、しょう油の香りにはバラやコーヒー、バニラ等300種類の香成分が含まれているとか。
続いてしょう油をつくる工程を学びました。しょう油の原料は大豆と小麦、食塩。そしてもう一つ非常に重要なファクターは「微生物のはたらき」です。しょう油は麹菌、乳酸菌、酵母といった微生物のはたらきがないと成り立ちません。ただ、麹菌や乳酸菌と言われてもピンとこないですよね。そこで菌を培養したものを見せて頂きました。皆さん菌類をじっくり見るのは初めてのようで、とても興味津々な様子でした。
そして、醸造学科の学生が作った「もろみ」も見せて頂きました。「もろみ」はしょう油作成の途中の状態です。もろみを食べた子どもたちは「しょっぱ!!」と声をあげつつも笑っていました。

しょう油について詳しくなったところで、お待ちかねの試食です。
メニューは焼きトウモロコシとトマトそうめん、ズッキーニの炒め物でした。今回の野菜もJA世田谷目黒の皆さんに採りたてのものを持ってきて頂きました。
子ども達もトマトを切ったり、トウモロコシにしょう油を塗ったりと大活躍。しょう油と野菜をおいしそうに食べる様子も見受けられました。
今回参加してくれた子ども達の中から、未来のしょう油博士が出てくるかもと期待が膨らみますね。

さて、小学生の皆さんは夏休みですね。
今回の体験教室で学んだことを生かして、ご家族一緒に季節の野菜やしょう油を使って料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。
(博物館実習生 バイオセラピー学科4年 H.I)

博物館実習レポート・夏休み子ども体験教室「昆虫標本製作に挑戦!〜夏の野山や田畑に見られる昆虫たちを見てみよう〜」

先週末、7月16日(日)、「食と農」の博物館では夏休み子ども体験教室「昆虫標本製作に挑戦!〜夏の野山や田畑に見られる昆虫たちを見てみよう〜」が開催されました。定員に対して倍以上の応募があった大人気講座です。講師は昨年に引き続き、竹内将俊教授(東京農業大学短期大学部 環境緑地学科)と、昆虫のプロ・井上暁生先生(むさしの自然史研究会)です。

 はじめに竹内先生より、今回標本にするカブトムシのからだの仕組みや生態についての解説やクイズなどが行われました。スライドの写真を見て、難しい昆虫のなまえを次々と言い当てる子どもたちには、講師の先生方も驚いていました。
 井上先生からは、なぜ標本をつくるのかというお話を聞いたあと、実際にカブトムシの肢をそっとつまんで動かして昆虫の構造をよく観察し、いよいよ標本づくりのスタートです。
 昆虫針をカブトムシのからだに刺す場面では、子どもたちから「かわいそう!」という声も…。しかし、この針は昆虫のからだの裏側や写真では見えにくいところをじっくり観察するときに、標本に直接触って昆虫のからだを壊さないようにするために必要なのです。かわいそうな気持ちを抑え、優しく針を刺していきます。続いて、カブトムシの肢をピンセットと玉針を使って固定していきます。はじめは悪戦苦闘しているようでしたが、先生からアドバイスを受けたり、保護者の方に手伝ってもらいながら、左右対称になるよう一生懸命かたちを整えていきました。

休憩時間には、先生の採収した昆虫標本を見せてもらい、色々な質問が飛び交いました。子どもたちだけではなく、お父さん、お母さんも積極的に質問されていました。講義の最後には、先生から虫の探し方や捕り方についても教えてもらいました。これで夏休みの昆虫探しはバッチリですね。

今回作った昆虫標本は、約1か月間陰干しで乾燥させると完成です。ご参加された皆さんは、お手製の標本を大事そうに抱えて帰られました。1か月後が楽しみですね!
博物館実習生 醸造科学科 4年 K.O

博物館実習レポート「世田谷で採れる旬の野菜とおいしい食べ方を学ぶ体験教室」第1回

7月15日(土)、「食と農」の博物館では小学生親子を対象に「世田谷で採れる旬の野菜とおいしい食べ方の体験教室」が開催されました。講師は東京農業大学短期大学部生物生産技術学科教授の五十嵐大造先生です。

第1回の今回のテーマは「土」。前半はおいしい野菜を育てるために必要な土づくりの本格的な講義が行われました。
さて、野菜が丈夫に育つには大切なことがあります。
それは土を野菜にとって良い状態にすること。なぜなら野菜は土の中からしか栄養をとることができないからです。良い土の条件は3つあります。
水や空気が十分含まれていること
土の中にN(窒素)、P(リン)、K(カリウム)が十分含まれていること
PH(水素イオン濃度)が適切であること
以上の点に注意する必要があります。

そこで今回の体験教室の最初に、土のPH(水素イオン濃度)とN(窒素)を簡易的に測定する実験が行われました。この実験では、瓶に土と純水を入れて1分間全力で振り、試験紙を浸します。子どもたちはご両親やお友達と協力しながら真剣に実験に取り組んでいました。

良い土の条件を学び、そして皆さんお楽しみの試食。
その日の朝に地元世田谷で収穫された枝豆とトマトを使った料理がふるまわれました。枝豆は自分たちで枝からもぎ取り、塩をもみこみます。トマトごはんとトマトの味噌汁もふるまわれました。今回試食したトマトは最近では珍しい酸味の強い品種を使用。甘いトマトが人気ですが、世田谷ではあえてすっぱいトマトを作っているそうですよ。子どもたちは「すっぱいけどおいしい!!」と、地元の味を堪能している様子でした。
これからの季節、家庭菜園や自由研究で野菜作りにチャレンジするときは、ここで学んだ「良い土の作り方」を生かして親子一緒においしい野菜作りにトライしてみてはどうでしょうか。

もうすでに夏の日差し、もうすぐ夏休みという方もいると思います。
熱中症には十分気を付けて、こまめな水分補給を心がけてくださいね。
                 (博物館実習生 バイオセラピー学科4年 H.I)

包括連携協定調印記念特別講演会「微細藻類の輝かしき未来」

先週末7月8日(土)、本学世田谷キャンパスの百周年記念講堂にて、前日に行われた東京農大とワイツマン科学研究所、株式会社日健総本社との包括連携協定調印を記念した特別講演会が開催されました。

イスラエル・レホボトにあるワイツマン科学研究所は、世界トップクラスの学際的研究機関のひとつです。所内では、自然科学を中心に様々な研究が行われています。中でも、死海で発見された微細藻類ドナリエラ・バーダウィル(Dunaliella bardawil)については、早くから日本の藻類研究企業である(株)日健総本社との共同プロジェクトが行われ、基礎研究から健康・医療分野への応用が進められてきました。当日は、ダニエル・ザイフマン所長より同研究所についてご紹介していただきました。

続いて、微細藻類研究の第一人者であるアミ・ベンアモツ博士より、ドナリエラのβカロチンやその他の成分がヒトに対してどのような効果を持つのか、放射線の防御作用や網膜色素変性症の改善作用などのいくつかの事例を挙げてご講義いただきました。

最後に、当館館長の江口文陽教授(森林総合科学科)より、東京農大での微細藻類研究について、東日本大震災で津波の被害に遭った農耕地での除塩の取り組みや、バイオ燃料の生産、土壌流出防止技術への応用等についての紹介が行われました。

当日は、講堂の収容人数の1,000人を超える方々にお越しいただき、また前日に引き続きルツ・カハノフ駐日イスラエル大使にご臨席いただき大盛況となりました。目に見えない小さな藻類が持つパワーは、未だすべて解明されたわけではありません。今後も、基礎研究から各分野への応用まで、世界的な研究機関と東京農大、企業との協力により、一層の研究発展が期待されます。

「食と農」の博物館の展示室では、生きたドナリエラ・バーダウィルも電子顕微鏡でご覧いただけます。8月6日(日)までの会期、お見逃しなく!

【微細藻類展】ワイツマン科学研究所、株式会社日健総本社と包括連携協定を締結!

先週7月7日(金)に、東京農業大学、ワイツマン科学研究所、株式会社日健総本社との包括連携協定の締結式が世田谷キャンパス内で執り行われました。現在、「食と農」の博物館にて開催中の「微細藻類の輝かしき未来」展でご紹介している微細藻類研究の現在。この3者の協定を契機に、学術交流を通してより一層の研究発展・応用が期待されます。

写真は調印時の様子。左から、ダニエル・ザイフマンワイツマン科学研究所所長、睫邱邯陛豕農大学長、森伸夫(株)日健総本社代表取締役社長です。式典には駐日イスラエル大使館からルツ・カハノフ特命全権大使らにもご出席頂き、お祝いのお言葉を賜りました。

ニュースリリース
http://www.nodai.ac.jp/application/files/4114/9982/3634/pressrelease_170712.pdf

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