博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

長野県長和町山村再生プロジェクト

平成30年11月18日(日)「食と農」の博物館2階セミナー室にて「地域を活用した特産品開発を学ぼう!〜長野県長和のトマトソース、アマランサス、南蛮味噌の試食〜」が開かれました。
本講座は東京農業大学国際食料情報学部食料環境経済学科の立岩壽一教授が中心となって生徒たちで行われている山村再生プロジェクトの活動についての紹介と、活動の中で生まれた特産品の試食が行われました。今回、9名のお客様にご参加いただきました。

東京農業大学食料環境経済学科 山村再生プロジェクトは、長野県長和町をフィールドに耕作放棄地と伝統文化の再生を通した学生による過疎地域活性化プロジェクトです。
まず初めに立岩教授からこのプロジェクトを始めるまでの経緯、長和町とどのような関係が築かれているか、このプロジェクトを通して地域、学生双方に良い刺激となるようにされている工夫などたくさんの事をお話いただきました。

立岩教授のお話を聞いた後は学生による地域を生かした特産品の紹介と今年の活動報告です。学部の1年生は皆1度必ずこの実習でプロジェクトに参加するのですが、その生徒達とは別にこの活動を行っている学生委員会の学生たちがいます。山村再生プロジェクトは学生委員会の学生たちが中心となって活動しており、活動内容も学生たちで考え地域との協力や町への活動報告映像も自分たちで作成し発表しているそうです!

長和町の特産品には長和のトマトを使ったトマトソース、アマランサス、えごま油などがあります。この特産品を使った料理をプログラム内で試食しました!
アマランサスは南米の食べ物でスーパーフードと言われ栄養価が高く、十六穀米にも含まれている穀物の一つです。食感はプチプチとしていて味はほとんどしないため食材の邪魔をしないという意見がたくさんありました。今回は味噌に混ぜて味噌田楽やポテトサラダに混ぜたりして食べました。えごま油はサラダのドレッシングにして食べたりしたのですがシソ科なのでシソの匂いがし好き嫌いが分かれる商品だなと思いました。
個人的に一番おいしかったのは最後に食べた信州・白樺高原にある長門牧場のアイスです(笑)このアイスはミルクの味がとても濃厚でおいしいです!

試食をした後は参加者の方に一言感想をいただきました。
・アマランサスは現地でどのように食べられているのか?
・どのくらい摂取すると一日の栄養価なのか指標があるといい。
・特徴が無いため目で楽しむ工夫をしてはどうか?
などたくさんの意見がありました!

学生たちも今回初めてこのようなセミナーをおこない、プロジェクトをどうしたらわかりやすく伝えられるか考える時間になり、生の意見をたくさん聞くことができとても有意義な時間であったと話していました。なにより参加してくださったお客様が楽しそうに話をし、セミナーが盛り上がったのがとても嬉しかったようです!

最後に今回ご参加いただいた皆様、ご協力くださった皆様、誠にありがとうございました。

博物館実習生 畜産学科T.Y

〜第11回「農の生け花」イベントに立ち会って〜

<初めに>
 今回、私は学芸員資格取得のための科目「博物館実習」でお世話になっている東京農業大学「食と農」の博物館で第11回「農の生け花」というイベント開催に実習期間中立ち会わせていただきました。「農の生け花」愛好者全国の集いの方たちによって行われるこのイベントは、3年に1度だけ当館にて開催されるものであり、このような貴重な機会に立ち会えたことに喜びを感じました。

<関係者方々のお話を聞いて>
 当イベントを開催するにあたり、講演会にてたくさんの関係者の方のお話を聞きました。「農の生け花」とは東京農業大学初代学長の横井時敬先生のご家族である横井友詩枝さんが始められたと伺いました。「季節の農作物を素材に、農具・民具等を器にした独創性ある生け花」であることを知りました。横井先生に友詩枝さんが、農業に使うものを生け花にしてはどうか。と提案したことが始まりだったそうです。
一般的には、生け花には色とりどりの美しい花、土台には剣山などが用いられます。そんな生け花の世界に、大きさも形もバラバラな野菜や果実などの農作物、こし機やお釜などの農具や民具を登場させるなどということを考え付く人はまずいないのでは?と私は思いましたが、きっと、ご家族である横井先生が密に接してきた「農業」というものに親しかった友詩枝さんであったから、野菜や果物、農具や民具が持つ色や形のユニークさを魅力として見出し、それらを最大限に活かす「生け花」というものに組み合わせる発想に至ったのではないかと思いました。

<「農の生け花」を体験してみて>
私たち実習生は、特別に「農の生け花」実演体験をさせていただきました!一般的な生け花は中学生の時以来でしたし、しかも今回は扱うものが野菜・果物と農具・民具です。大きさも形もバラバラ、一体何にどれを乗せればいいのかわかりません。そんな時に愛好家の方たちが「牛乳缶を花瓶のようにして使ったら?」、「ニラの実はボリュームアップにいいよ」などとたくさんのアイデアを出してくれました。私は皆様の発想力に圧巻されながら、少しずつ作品を完成させました!
 私はこのイベントに立ち会ったことで、農作物は食べるだけではなく、農具は使うだけではなく、生け花としてそのものの魅力を表現できる可能性も秘めていることがわかりました。この2日間は、味覚ではなく、視覚で「農を楽しむ」ことを学んだ私にとって貴重な体験となりました。

バイオセラピー学科4年 R.K


生活に根差した生け花「農の生け花」に参加して

10月13日(土)14日(日)に、食と農の博物館の企画展示スペースにて、「農の生け花」が開催されました。「農の生け花」は、横井友詩枝さんという方がはじめられたものです。旦那様である横井利直(元・東京農業大学教授)先生のお父様である横井時敬先生との繋がりで、今でも「食と農」の博物館で3年に1度開催しているイベントです。


「農の生け花」とは、生活で使われる様々な道具を器にし、野菜をメインに生ける生け花のことです。
今回は多くの出展者が様々なテーマのもとに作った「農の生け花」が展示されました。どれも個性的で、惹きつけられるような作品ばかりでした。


そして今回は特別に、実習生3人も「農の生け花」を体験させて頂きました。
私はお重を入れ物に使い、サツマイモや栗など秋の食材をメインに使いました。野菜と器の色合いを見ながら配置を考えました。角度1つを変えるだけでも野菜の表情が全く変わることもあるので、時間を忘れて取り組むことができました。

1番難しかった点は、平面的なお重にいかに野菜を立体的に置いていくかというところでした。そういう場合は、1歩引いて遠くから見てみると全体のバランスが分かり、必要なもの、そうでないものが見えてくるそうです。

私の作品のこだわりは、角ばったお重という入れ物の周りに、曲線が美しい植物のつるを置くことで、全体的に柔らかい印象にしたところです。実習生3人とも「農の生け花」の方々にご指導いただきながら、満足のいく作品を作ることができました。

今では生け花をする人の高齢化が進んでおり、こういった文化を引き継いでいく若者が少ないようです。私たち若い世代がこのような素晴らしい文化を途絶えさせないよう、伝え続けていく必要があると感じました。

最後になりますが、今回様々なことを教えてくださった「農の生け花」関係者の皆様、参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。

博物館実習生 バイオサイエンス学科 N.K


ページの先頭へ