博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

博物館実習レポート 企画展関連トークショー「野菜と花の品種改良と商品開発」

 2019年6月23日(日)、「食と農」の博物館1階映像コーナーにて、4月25日(木)より開催中の企画展「農芸化学の始まりから未来まで」の展示関連トークショー「野菜と花の品種改良と商品開発」が開催されました。講師には(株)サカタのタネの中田栄次郎さんをお迎えし、東京農業大学応用生物科学部 農芸化学科の山本祐司教授と対談しました。当日は天気があまり良くないなか、子ども連れの方、高校生など幅広い年代のお客様が30名ほど参加して下さり、最後まで面白そうに聞いていらっしゃいました!

 最初に山本教授より農芸化学って何だろう?という基本内容について解説がありました。農芸化学は私たちの暮らしに関わる研究なんですね。身近にある様々なことを化学的にも理解することで生活がより豊かになることが分かりました。

 トークショーでは中田さんにより品種改良や商品開発についてお話がありました。
 品種改良の実際として育種目標の設定を重要視なさっていました。5年後、10年後にどのようなものが社会に受け入れてもらえるかを正確に設定することが大切であり、そのために\源瑳圓陵徊勝↓⇔通業者の要望、消費者の要望の3つの視点があることが分かりました。メンデルの法則やF1種の説明など理科の教科書に出てくるような内容も、実例や図、多くの写真を用いて説明して下さりとても分かりやすかったです。スライドの写真を記録しているお客様も沢山いらっしゃいました。
 サカタのタネでの商品開発では、「常に感動と驚き」があるような差別化された新商品をコンセプトにしていることが分かりました。商品開発の例には、結婚式などでよく使われるトルコギキョウや、多種多様なメロンなどが挙げられました。メロンに関しては、味・食感・色・形などいろいろなタイプがあることに驚きました。国それぞれがメロンに対してプライドを持っており、その国に合った品種改良をしているそうです。

 質問タイムでは、品種改良をサポートする新しい技術である遺伝子組み換えやゲノム編集などについての質問がありました。身近にある野菜や花だからこそ消費者は気になるところですよね。また、品種改良にはとても長い時間が必要だそうですが、トマトなど早いもので5年、玉ねぎなど長いもので15年もかかるそうです。時代に合った、さらに時代を変えていく品種改良には長い時間の中で様々な研究を通し、今までになかったものを作って人々に喜んでもらいたいという思いが詰まっているんだと感じました。

 企画展「農芸化学の始まりから未来まで」は8月5日(月)まで開催されています。ぜひ展示や関連イベントにお越しいただき、生活に密着した化学を体感してみてください。

      (博物館実習生 国際農業開発学科E・A)

農大蔵元試飲フェア、満員御礼のお知らせ

おかげ様で本日、「第2回農大蔵元試飲フェア」全5部分のチケットが完売いたしました!

お申込みいただいた皆さまのご来場を心よりお待ちしております。


※なお、イープラスおよび博物館ではキャンセル待ちの受付がございません。
今回のお申込みに間に合わなかったという方は、誠に恐縮ですが次回開催時にどうか本イベントをチェックしていただければ幸いです。
収容人数の都合によりご不便をおかけしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

農大蔵元試飲フェア
https://www.nodai.ac.jp/campus/facilities/syokutonou/news/article/sake_fair2019/

博物館実習レポート 東京農大発「プリンセス・ミチコ」7蔵の試飲

 2019年5月19日(日)「食と農」の博物館2階セミナールームにて、楽しく学べる日本酒講座〜東京農大発「プリンセス・ミチコ」7蔵の試飲〜が開催されました。
 
 楽しく学べる日本酒講座は今回で7回目となります。講師は、東京農業大学応用生物科学部醸造科学科教授の穂坂 賢先生です。講座の前半では、『清酒酵母・花酵母 その種類と特徴』というタイトルで穂坂先生に講義して頂きました。専門的なお話、難しい化学式なども講義の中で結構出てきた中で、参加者の皆さんは熱心にメモを取っておられました。
 今回のイベントで試飲した7蔵の日本酒は、「プリンセス・ミチコ」という薔薇の品種から分離した「花酵母」からできています。この薔薇は、上皇后陛下が皇太子妃だった時に英国から献上された薔薇として知られています。花酵母を抽出するのは非常に難しかったそうで、何百回も実験した中で1回成功したものが今回の日本酒となっているそうです。穂坂先生のお話を通して、時代の節目を彩る「平成最後の祝い酒」ができる背景には、並々ならぬ研究の努力があったことを知りました。
 後半は、いよいよ参加者の皆さんお待ちかねの、農大花酵母「プリンセス・ミチコ」で造る7蔵の日本酒試飲会が行われました。この「7蔵」は、東京農業大学の卒業生がいる蔵元から、東京農大経営者フォーラムで受賞している7蔵です。北から、南部美人、出羽桜酒造、一ノ蔵、浅間酒造、関谷酒造、石鎚酒造、澄川酒造場となっております。ただの試飲会ではなく、どのお酒がどの蔵元のものなのか当てるというクイズ方式で、正解数が多い方には豪華景品もあり、会場は大いに盛り上がりました。また、今回の日本酒は酒瓶も大変美しく、イベント終了後も多くの方が残って写真を撮っておられました。
 ところで酒瓶といえば、「食と農」の博物館でも、2階展示室にて卒業生の蔵元銘酒紹介コーナーがあり、280本の酒瓶のオブジェを見ることができます。東京農業大学は、日本でも珍しい、醸造に特化した学科を開設して65年になります。今や全国酒造メーカーの半数を東京農業大学の卒業生が占めているそうです。私自身も、学芸員実習の業務で銘酒コーナーの酒瓶を毎日見ているのですが、全国にこれだけ農大卒業生が蔵元を支えていることを誇りに思います。
 6月22日(土)には、第2回農大蔵元試飲フェアが東京農業大学世田谷キャンパス18号館にて開催されます(事前申し込み、完全入替制)。実際に農大蔵元のお酒を味わうことのできる数少ない機会ですので、ご興味のある方は是非足を運んでみてください。
          (博物館実習生 国際農業開発学科M・N)

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