博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

博物館実習レポート「親子で学ぶ野菜講座/世田谷で採れる旬の野菜とおいしい食べ方の講座」第2回

 平成30年7月22日(日)「食と農」の博物館の2階セミナー室にて、「世田谷で採れる旬の野菜とおいしい食べ方」の講座の、第2回目が開かれました。
 今回は「みそと野菜のおいしい食べ方」がテーマで、講師に元JAお勤めの湯浅光男さんと、東京農業大学 応用生物科学部 醸造科学科の舘博先生をお招きし、季節の野菜について知り、現在消費が減りつつある日本古来の調味料である味噌と合わせて、夏にぴったりの食べ方を学んでいきました。
 今回は28名の親子連れの方々にご参加いただきました。

 まず最初は湯浅さんよる、世田谷で今旬の野菜についての講義です。事前にお配りしていたパンフレットをご覧頂き、どんな季節にどんな野菜が採れるのかというお話から始まりました。キュウリは始まるのが早い分終わるのも早いこと、今年は雨が少ない影響から畑のナスには水やりが欠かせず農家の方々は大忙しなものの、そろそろ切り返しの季節で秋ナスに期待できることや、しかし一方でトマトについては味が濃縮され、糖度の高いトマトになっていることなどのお話がありました。そして、いずれの夏野菜も旬は8月一杯まで、9月以降はダイコン、ハクサイなどの秋冬野菜の作付けが始まるとのことでした。
 それと関連して、世田谷には江戸東京野菜と呼ばれる野菜が栽培されており、代表的なものに大蔵ダイコン、下山千歳ハクサイ、城南コマツナがあり、これらは日本に昔からある古い品種で、あまり出回らないものの、いずれも魅力的な野菜ばかりであるそうで、これらの旬である秋冬が待ち遠しくなるようなお話をお伺いしました。

 続きまして、舘先生による味噌についての講義がありました。
「なめくじに食塩をかけるとどのようになりますか?」というユーモラスなスタートに一瞬で参加者はスクリーンにくぎ付けになりました。そこから塩の機能についてのお話になり、塩は単純な調味料としてだけでなく食物を保存するという使用方法もあったという歴史や味噌のルーツは醤(ひしお)と呼ばれる調味料だったというお話がありました。
 鎌倉時代には既に味噌汁が存在したこと、日本最初の味噌工場は伊達政宗が作ったことなど、目から鱗のお話が次々と出てきて、参加者からも驚きの声が聞こえてきました。
 続いてのお話は味噌の種類のついてのお話です。味噌は原料となる麹が、豆麹のものは豆味噌、麦麹のものは麦味噌、米麹のものは米味噌という大まかな分類がされており、さらにそこから甘口、辛口といった味による違い、白味噌、赤味噌といった色合の違いによる細かい分類がされていること、そして、味噌づくりには非常に様々な微生物が深く関与しているということを伺いました。
 甘口、辛口といった味の違いは含まれる塩分の量が大きく関係しており、赤味噌、白味噌といった色合いの違いは仕込みの長さが大きく関係しているとのお話でした。
 そして、講義の後は様々な種類の味噌と味噌汁をテーブル上にご用意し、参加者にご試食いただく場面もありました。どの味噌の味がお好みかお聞きすると、麦味噌、米味噌、豆味噌いずれにも手が挙がり、今まで知らなかった味噌の味の違いを知ることが出来たようでした。

 最後はいよいよ料理体験です。野菜と味噌を効果的に味わえる夏向けのレシピで、キュウリ、シソ、ミョウガを使って冷汁を作りました。キュウリはスライサーで薄く輪切りに、シソとミョウガはみじん切りにしてゆきます。そして、味噌、ゴマ、醤油、水を混ぜ合わせ、そこに切った野菜を加えて完成。さらに、栄養士の先生が作ったナスの味噌炒め、新鮮なトマトも出されました。冷汁はゆでたそうめんをご用意し、それにつけてお召し上がりいただきました。
 デザートにはなんと、市販のバニラアイスクリームに白みそと本みりんを混ぜたものが出されました。これには皆さんも驚愕。しかし、キャラメルのような味がする、と最後には大好評でした。

 最後にはアンケートをお願いし、舘先生がご用意くださった「みそ蔵クッキー」と、「しょうゆの不思議」という本をお持ちいただき、無事に講座は終了いたしました。
 参加者の皆様は、講義の内容を活かして旬のお野菜、そして味噌をよりカジュアルにお楽しみいただければと思います。
今回ご参加いただきました皆様、ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。

               博物館実習生 農学科 T.U

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