博物館トピックス
(「食と農」の博物館)

博物館実習レポート「ツキノワグマとヒグマが出会うとどうなるのか?」

 令和元年10月5日(土)「食と農」の博物館1階映像コーナーにて「ツキノワグマとヒグマが出会うとどうなるのか?」という講演会が開かれました。
 本講演会では東京農業大学 森林総合科学科 山崎晃司教授がお話されました。当日は、会場の収容人数を大きく上回る70人ほどのお客様にご参加いただきました。

 今回の企画展「ロシアの大自然」は山崎教授のロシアでのクマ類の研究があったため、そのご縁で巡回展として開催できた背景があります。企画展では「ロシアの大自然」の他に、前述したロシアで行われた教授の研究成果も展示しています。本講演会ではそれについて教授自ら展示だけではわからない裏話や、研究の背景などをお話しいただく内容となりました。

 数万年前まで日本ではツキノワグマとヒグマが共存していましたが現在、本州ではヒグマが絶滅しました。しかし、ロシアでは今でも同じ地域にツキノワグマとヒグマが共存しています。その謎を解明するためロシアでのツキノワグマとヒグマの生態調査を行ったという経緯や、調査の途中に記録された映像を紹介して頂きました。その映像の中で、ずんぐりむっくりとしたツキノワグマがマーキングツリーに背をこすりつける姿はたいへん愛らしく、お客様の笑顔を誘いました。このような映像や特殊な機器を使った調査により、ロシアではツキノワグマとヒグマはすみわけをしており、もし出会ったときには極力争いは避けるということが分かってきています。しかし研究は完全ではなく調査資料の持ち出しの許可などの課題が多く残されています。

 最後の質問コーナーでは沢山の質問が飛び出し、お客様の関心の高さが伺えました。
 講演会が終わった後も先生とお客様方がお話している姿が見られ、和やかな空気が流れていました。中でも1人の少年が熱心に教授の話を聞く様子や、それに丁寧に対応される教授の姿がとても印象的でした。とても貴重なお話を伺うことができた皆様はとても充実した、満足のいく顔をしておられ大変嬉しく思います。

 今回お話をしてくださった先生、ご参加いただいた皆様、ご協力してくださった皆様、誠にありがとうございました。
最後に告知といたしまして、今回の講演会と関連した企画展は「食と農」の博物館にて10月14日(月)までの開催となっております。興味のある方はぜひ一度足を運んでみてください。

    博物館実習生 森林総合科学科 K.M、同 T.I、バイオサイエンス学科 C.H

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