2021年09月13日
Clematis terniflora DC. センニンソウ(キンポウゲ科)
園芸利用されているクレマチスと同じ属で、道ばたや林縁などの日当たりのよい所に生え、北海道南部から沖縄まで日本全域に分布するつる性の半低木である。卵形の葉で、純白の美しい小さな花を無数に咲かせる。厚木キャンパスでは、船子門近くの低木樹の上に植物体を這わせている姿を見かける。
花期8~9月で花が終わると花柱がのび、白くて長い毛が密生し、これを仙人のひげや白髪をした老人の頭に例えたとされる。茎や葉には皮膚にかぶれを起こすプロトアネモニンという有毒物質を含む。センニンソウの別名には、ウマノハオトシ(馬の歯落とし)、ウマノハコボレ(馬歯欠)、ウシクワズ(牛食わず)などがあり、毒があることが名前から分かる。
また、センニンソウの根は、生薬として「ワイレイセン(和威霊仙)」と言われ、リウマチなどに利用される生薬の「イレイセン(威霊仙)」の原料となるサキシマボタンヅル(Clematis chinensis Osbeck)の類縁植物であり、代用品として利用されていた。
厚木植物研究会 農学科2年 升田匠人

